富士通は、高齢者の健康と生活を在宅医療・介護の面から包括的に支える高齢者ケアクラウド「FUJITSU Intelligent Society Solution 往診先生」に、富士通システムズ・ウエストが開発した介護事業者の業務を支援するサービス「介護の森シリーズ」を追加し、9月27日より販売を開始すると発表した。

「介護の森シリーズ」のコンセプト図

同社は「高齢者を皆で支えあう社会」の実現を目指し、2013年1月23日に、高齢者ケアクラウド「往診先生」の提供を開始。今回、同製品のラインナップに、介護事業者向けの業務支援サービス「介護の森 SaaS(価格は月額3,980円から、2013年10月初旬から提供)」「介護請求伝送サービス(価格は月額1,980円から、2013年10月初旬から提供)」「介護の森 Pro ASタイプ(価格は月額7,980円から、2013年11月提供予定)」を追加。これら3種類のサービスの提供により、在宅医療・介護に携わる多職間での協働を実現する「在宅チームケアSaaS」との連携を可能にする。

「高齢者ケアクラウド」商品体系

介護の森 SaaSは、保険事務処理の負担を軽減できるサービスで、提供票入力画面より、介護保険および保険外の実績も入力でき、その実績をもとに、各県の国保連合会へ請求を行うためのCSVファイルを作成。また、利用者負担分の請求書の印刷や、口座引落しのデータ作成など、国保連合会および利用者への請求に特化した保険事務処理の機能と、国保連合会への伝送機能を提供する。

これにより、介護事業者の事務処理の負担軽減や、業務の質の向上を図り、高齢者への一層充実したサービスの提供が可能になる。

「介護の森 SaaS」のイメージ図

これまで国保連合会への請求は、ISDN回線を使用しての伝送か、フロッピーディスクやCD-Rによる媒体での提出が中心だったが、介護請求伝送サービスにより、介護事業者の国保連合会への伝送請求を、介護請求伝送サーバを介すことにより、インターネット接続環境で実施でき、SaaS型のため、制度改正時には自動でアップデートされる。

「介護請求伝送サービス」のイメージ図

介護の森 Pro ASタイプは、居宅介護支援、訪問介護、通所介護などの在宅事業者の介護事業ごとに、専用の業務システムを提供。介護事業ごとのそれぞれの計画書作成から予定・実績管理、計画の評価まで一連の業務をサポートし、自社導入型でありながら手軽に利用できる月額料金制を用いている。また、在宅医療を支える多職種間での情報共有を支援するためのサービス「在宅チームケアSaaS」との連携機能を可能にする。

「介護の森 Pro ASタイプ」のイメージ図

富士通は、ICTを活用することでより質の高い「在宅医療・介護」が受けられる社会を実現するべく、高齢者ケアに従事する医療・介護・地域の関係者を支援し、生活産業や病院とも連携する包括的なクラウドサービスを今後も順次提供していく。