オンラインのコラボレーションやソーシャルサービスは働き方も変えつつある。これはリーダー像にも影響を与えており、終身雇用や年齢による階層といったこれまでの組織では有効だったリーダーの素養が、必ずしもいまの時代に即しているとは限らず、新しいタイプのリーダーが求められているという。

Forbesが記事「リーダーシップと職場を再び楽しいものにする6つの方法(原題:6 Ways To Make Your Leadership And Workplace Fun Again」で、いまの時代にあったリーダーを描いている。

リーダーの役割は従業員やチームの能力を最大に発揮することだ。これ自体は時代が変わっても同じだが、ビジネスを取り巻く環境は変わっている。

プロジェクトのサイクルは短くなり、効率化の下にリソースは制限され、短期で結果を出さなければならない。そんな環境では、透明性、信頼、部門を超えたコラボレーションなど、これまでそれほど重視されていなかった要件が重要になるという。早速6つのポイントをみてみよう。

失敗を許す文化を

日本企業にとっては、一番難しいテーマかもしれない。チームメンバーが自由にアイディアを出し合いやってみるといった、ベンチャー企業のような精神を持ち込むことが大切だという。このためには、自分とチームのメンバーを信じて、ある程度の自由をメンバーに与えなければならない。

記事では「部下が自分のバッションを探索し、解き放つ余裕を」と助言している。人は、上からの指示に対しては一生懸命になれなくても、情熱(パッション)を感じることには必死になる。このような文化のあるチームなら、プロジェクトもうまくいきそうだ。

長続きするチームを作る

コラボレーションが簡単に、そして重要になっている。リーダーの役割は、一方的に指示を出す司令塔ではなくメンバー間の対話を促し、結果に導くガイドのような役割だ。

「システムに喩えるなら、一カ所に負荷が集中するのではなくクラスタ構造のようなチームを築くことが長期的な成功につながる」と記事では分析している。個人が自分の役割や責任を意識する有機的なチームは変化にも強く、ビジネス環境や求められているもの事に合わせて柔軟に変身できる。

コミュニケーション上手になる

リーダーが自分のビジョン、目標などを自分の言葉で伝えることも重要だ。曖昧な言葉ではなく、自分が目指すことや理想、チームに求めている期待などを明確に伝えるように。

伝えるだけでなく、メンバーの疑問や質問、さらには提案にも向き合うこと。納得がいくまで時間を割いて説明したり、話し合おう。このようなリーダーの態度は、メンバーの信頼を育むことだろう。

肩書きに隠れるな

リーダーが与える影響はその肩書きからなのか、人格からなのか。後者であることを願うが、そのためには親近感やオープンさが必要だ。だが、「近づきやすい」にも限度がある。一線を画し、尊敬されるリーダーを目指そう。

チームに活気を

チームに活気はあるだろうか。そもそも活気はどのようにして生まれるのか。記事では「新しい視点を受け入れ、新しいやり方を取り込むこと」と指摘している。「前向き」「ダイナミック」などをキーワードに、まずはリーダー自身が大きく考える人でありたい。

シンプルに、楽しく

ややこしいルールは減らして、シンプルに考えよう。成功した時は共に喜び、失敗した時は共に反省を導き出す。部下は仕事に面白さ、楽しさを感じているだろうか。その余裕はあるか考えてみよう。