マイナビは、国内企業を対象に実施した2014年卒の新卒者の内定状況調査の結果を発表した。同調査では国内企業8000社に対して2013年8月1日にアンケート回答用紙を郵送し、2057社から回答を得ている。
発表によると、調査時点での採用充足率は新卒全体で前年比1.2%増の85.0%となっており、ほぼ前年並み。2014年卒の「募集人数の平均」と「調査時点の内定者数の平均」を、2013年卒の「入社実績人数平均」と比較してみると、全体で約1割増の採用数を目指して募集が行われ、調査時点でほぼ前年入社数並の内定者数が確保されていることから、学生の就職環境は改善しているといえる。
また、内定者に対する満足度は、37.4%の企業が「質・量ともに満足」と回答。「質・量ともに満足」の割合は前年比1.8%減で、4年連続の減少となっている。
内定を出す基準については、82.5%が「前年並み」と答えている。いっぽうで「前年より基準を厳しくした」の回答率は11.1%で、「基準を緩くした」の割合を上回っている。業界別では「ソフトウェア・通信」と「メーカー」が、「前年より基準を厳しくした」の割合が比較的高く、回答率は約13%となっている。
次年度(2015年卒)の採用活動については、60.4%が「今年度より厳しくなる」と回答しており、「今年度より楽になる」という回答はほとんどない。業界別では「小売」と「商社」で「厳しくなる」の割合が特に高くなっている。
次年度の採用数に関しては、「増やす」が前年比2.2%増の13.3%で「減らす」を上回っているが、77.0%は「今年度並み」と答えている。業界別では、「小売」と「ソフトウェア・通信」で「増やす」の割合が「減らす」を大きく上回っている。
また、この夏から秋口にかけてインターンシップを行う企業は、前年比5.1%増の37.8%で、今年はじめてインターンシップを実施する予定の企業も前年比3.5%増の8.5%となっている。
このほか、今年度と次年度の各採用フェーズの開始月を尋ねた質問では、どちらの年度でもエントリー受付は12月、会社説明会は2月、選考と内々定の開始は4月となっており、スケジュールに大きな変更は見られない。
広報活動開始が3月、選考開始が8月となる2016年卒の採用スケジュールについては、73.0%が「自社の採用活動にとってマイナスになると思う」と答えている。