オラクルは9月24日(米国時間)、パブリッククラウドサービス「Oracle Cloud」に新たな10種類のサービスを追加したことを発表した。
あらゆる規模の組織が情報システムをクラウドに移行する中で、オラクルはOracle Cloudの地位を強化するため、サービスの拡充に取り組んでいる。今回発表されたアプリケーション、プラットフォーム、インフラストラクチャの新サービスにより、ユーザー企業とパートナー企業によるクラウド・コンピューティング活用の支援を強化するという。
オラクルによれば、Oracle Cloudは、アプリケーション、ソーシャル、プラットフォーム、インフラストラクチャの統合サービスから成る広範囲にわたるポートフォリオを提供する唯一のクラウドであると主張する。
Oracle Cloudは、ヒューマン・キャピタル・マネジメント(HCM)、カスタマー・エクスペリエンス(CX)、エンタープライズ・リソース・マネジメント(ERM)などのエンタープライズSaaSアプリケーションを揃え、ビジネス・インテリジェンス(BI)、ソーシャル、モバイルの各機能も標準実装している。
世界13か所のデータセンターにおいて、7,000台のサーバと200PBのストレージ上で稼働し、毎日900万のユーザーのアクセスと190億のトランザクションを受け付けているとのことだ。
Oracle Cloudのパートナー企業は、既存のOracle Partner Network(OPN)のクラウド・プログラムを通じて、新しい「Oracle Cloud Platform」と「Oracle Cloud Infrastructure」のサービスを紹介し、再販できるようになる。
Oracle Cloudサービス・ポートフォリオに追加された最新のサービスは次のとおりである。
「Compute」クラウドでは、伸縮性に優れた演算機能を利用して、どのようなワークロードも実行できる。強力な監視機能を持つエンタープライズ・グレードのセキュアなサービスである。
「Object Storage」クラウドは、可用性、冗長性に優れたセキュアなオブジェクト・ストアであり、増え続ける大量の非構造化データを格納することができる。
「Database」クラウドでは、専用のデータベース・インスタンスを統合的に管理でき、あらゆるOracle Databaseアプリケーションを使用することができる。オラクルが提供するマネージド・サービスのレベルをより柔軟に選択することが可能。
「Java」クラウドでは、Javaアプリケーション導入のために「Oracle WebLogic Server」クラスタが容易されている。自動バックアップ、リカバリ、パッチ適用、高可用性の各機能により、サービスを統合的に管理することができる。
「Business Intelligence」クラウドは、インタラクティブなビジュアル・ダッシュボードであり、Webとモバイル・デバイスのデータを分析できる。データ・ロード、モデリング、分析、アプリケーション管理の各種セルフサービス機能が用意されている。
「Documents」クラウドは、ファイル共有とコラボレーションの機能を持つ柔軟性の高いセルフサービス式ソリューションである。モバイルとデスクトップの同期、強力なセキュリティ、オンプレミスとクラウド・アプリケーションとの統合などの機能が用意されている。
「Mobile」クラウドは、企業のモバイル接続を簡素化するサービスだ。デバイスと接続先データ・ソースを問わない、エンタープライズ・グレードのセキュリティ対策機能を備えたアプリケーションを構築することができる。
「Database Backup」クラウドは、オラクル・データベースをOracle Cloudにバックアップできるサービスである。「Oracle Database Backup Logging Recovery Appliance」のバックアップをOracle Cloudにレプリケートすることも可能。
「Billing and Revenue Management」クラウドでは、スケーラビリティに優れたサブスクリプション式の請求機能で、新しいサービスから継続的に収益を得ることができる。
「Cloud Marketplace」は、パートナー企業がアプリケーションを公開し、ユーザーが自らのビジネス・ニーズに一致する新しいソリューションを見つけることができるグローバルなマーケットプレイスである。