ニコンは9月25日、積層パッケージや高密度実装部品など、精密部品や電子部品の寸法・形状を高精度に測定するCNC画像測定システム「NEXIV VMZ-R3020/R6555」を発表した。
CNC画像測定システムは、光学測定技術とコンピュータによる画像処理技術を用いて、各種精密機器・電子部品などの寸法を自動測定する装置であり、CCDカメラで取り込んだ画像から被検物のエッジを正確に検出し、データ処理をすることにより、複雑な形状の測定を行う。今回の「NEXIV VMZ-R3020/R6555」は同社が2013年2月に発売した「NEXIV VMZ-R4540」の基本性能を踏襲した製品となっており、同シリーズで蓄積した測定技術を精度・速度ともに向上させることを基本コンセプトとしている。
また、操作性改良や機能拡充によって、多様な測定を可能にする幅広い選択肢を用意している。2機種のうち、「NEXIV VMZ-R3020」は小型化のニーズに応え、性能はそのままにストローク、寸法、重量をコンパクトにした。「NEXIV VMZ-R6555」は大ストロークのため、大型プリント基板の高速測定や小物部品を多数並べての自動測定により、検査コストの削減が図れる。
具体的には、独自の高精度リニアエンコーダを搭載し、高い測定精度を実現した。実効フレームレート数が多く、調光速度が速いため、短時間での測定を可能にした。また、TTL(Through The Lens)レーザオートフォーカスにより検出性能が高く、微小な透明体の厚み検出も可能。リング照明の角度調整機構により、複雑な形状をしたエッジ検出も容易に行える。このため、機械部品、モールド部品から高密度プリント基板まで、多種多様な測定ニーズに応えられる。さらに、ティーチングファイル作成時の操作手順が少なく、効率の良い作業が可能。「NEXIV VMZ-R4540」で好評だった「画面のカスタマイズ」や「オフラインソフト」などの機能を継続して搭載している。
なお、価格は「NEXIV VMZ-R3020」が1018万5000円から、「NEXIV VMZ-R6555」が1575万円から。10月25日より発売する予定。