STMicroelectronicsは、STB用ICのソフトウェアプラットフォーム「Smart Home」を発表した。

同プラットフォームにより、従来のSTBを先進的なスマートホームボックスへ進化させることができる。スマートホームボックスとは、住宅内のエネルギー、ホームオートメーション、セキュリティの管理に加え、住宅内のあらゆる場所からデジタルマルチメディアコンテンツへのアクセスできるものを言う。

「Smart Home」は、スマートホーム機器向け「STiG105」や「STiG112」、マルチメディアゲートウェイデバイス「STiH416(Orly)」や「Monaco」ファミリの「STiH407/410/412」など、STのSTB/ホームゲートウェイ用SoCへの実装・検証後に提供される。これにより、STのフレームワークを通して、エネルギー管理、モニタ型ホームオートメーションおよび各種機能など、新たなサービスに対応した次世代製品の開発が可能になる。

同プラットフォームは、Linux、Java Virtual Machine、OSGiフレームワークなどのオープン規格に基づいている。また、HGi(Home Gateway Initiative)、UPnP(Universal Plug and Play)、およびDLNA(Digital Living Network Alliance)などの一般的なデジタルホーム規格に対応している。さらに、ZigBee(最新のSmart Energy Profile 2.0含む)、Z-Wave、Wi-Fi(IEEE 802.11n含む)、およびNFC(近距離無線通信)など、スマートホームアプリケーション向けの無線接続に関する主要プロトコルの全てに対応している。この他、Bluetooth Smart Readyや、2G、3G、LTEの携帯電話にも対応している。

なお、製品開発キットはアルファ版を9月、完成版を12月にリリースする予定。開発は「STiG105」をベースに構成されたハードウェアリファレンスボードと「Smart Home」を活用することで、スマートホーム向けアプリケーションとサービスの開発を迅速に開始することができるとしている。