XilinxとAnalog Devices(ADI)は9月24日(米国時間)、XilinxのFPGA「Kintex-7」上において、JESD204 LogiCORE IPとADIのA/Dコンバータ「AD9250」間でJESD204B規格による相互接続性を達成したと発表した。
JESD204Bは、標準化団体であるJEDECが策定した通信規格で、マルチモード無線やワイドバンドバックホール モデム、超音波モニタといったハイパフォーマンス機器で用いられているロジックデバイスと複数のデータコンバータデバイス間のコネクティビティをめぐる制約を取り除くもの。同規格の活用により、通信システムメーカーは、システムインテグレーションのレベル向上やディターミニスティックレイテンシ機能、マルチチャンネル同期が容易になるほか、デバイスパッケージの小型化と低コスト化、PCBの複雑性とコストの低減、システムのモジュール化の促進などのメリットを享受することが可能になるという。
実際の相互接続性ラボでのテストにおいては、Kintex-7 XC7K325TとAD9250との間で広範なテストが実施され、JESD204Bサブクラス0およびサブクラス1(ディターミニスティックレイテンシ)機能の検証に成功したという。
また、XilinxのJESD204 LogiCORE IPはJESD204B対応ソフトIPで、Zynq-7000、Kintex-7およびVirtex-7などの同社の28nmデバイスに内蔵されているGTXまたはGTHトランシーバ、および28nm Artix-7 FPGAファミリに内蔵されてるGTPトランシーバを用いることで1~8レーン上で 1Gb/s~12.5Gb/s間の任意のラインレートをサポートすることを可能とするもの。トランスミッタまたはレシーバとしても構成可能で、トランスミッタとレシーバリンク間でのトランシーバの共有をサポートしている。
なお、XilinxのJESD204 IP は同社Webサイトより無料評価版を入手可能となっている。