カンヌライオンズの広告祭などでも多くの受賞作品を輩出している日本のCM。外国人にとって、日本のCMはどのように感じられているのでしょうか? 日本国内に住んでいる外国人20名の方に「日本のCMで印象に残っているもの」を聞いてみました!
■最近のもので印象に残っているのは、ロト7のCM。何度見ても笑えます!(韓国/30代後半/女性)
ロト7の話で盛り上がる後輩(妻夫木聡)に対してクールな態度を見せる部長(柳葉敏郎)が、実は隠れてロト7を買っていた……という展開のCM。大げさなバックミュージックと、ふたりの表情のギャップがクセになる面白さ。この笑いは海外の人のツボにもハマっている様です。
■トヨタのドラえもんが出てくるシリーズのCM。ドラえもんのアニメ自体は、一度も見たことがないのですが、CMはCMとして面白いです!(ブラジル/30代後半/男性)
30歳になったのび太君を妻夫木聡、ドラえもんをジャン・レノが演じて話題となったトヨタのRe BORNシリーズ。28歳に成長したジャイ子役に前田敦子が起用されたことでも話題を呼びました。
■トヨタの「fun to drive again / DRIVE FOR TOHOKU」のCMです。日本の歴史を感じます。(シリア/30代前半/男性)
同じくトヨタから、DRIVE DOR TOHOKUシリーズ。こちらは、現代に蘇った織田信長(木村拓哉)と豊臣秀吉(ビートたけし)が東北をドライブしながら繰り広げるロードムービー風のCMです。歴史上の人物を使った斬新な設定が、外国人にとっても印象に残っているということですね!
■ソフトバンクの「お父さん」のCM。ストーリーが続いていて面白い。(タイ/30代後半/女性)
白い犬の「お父さん」でおなじみの白戸家のCM。2007年にスタートし、6年以上続いているロングランのシリーズです。突っ込みどころの多すぎる家族構成と、話題の芸能人が次々にゲスト登場する演出で飽きさせません。
■日本はビールの広告が多くて印象に残っています。(中国/20代後半/女性)
■いかりや長介さんのキリンラガービールのCM。普段お笑いでしか見ないいかりやさん長介さんが、ベースを弾いている姿がかっこよかったから。(フィリピン/40代前半/女性)
回答で多く寄せられたのが、「日本はビールのCMが多い」というコメント。海外に比較し、ビールのCMの本数が多いという傾向があるのでしょうか? キリンラガーのCMはセリフがなく、ベースを弾くいかりやさんの姿が映されるスタイリッシュな構成。説明的な部分は削ぎ落された、良い意味で日本っぽくないCMと言えるかもしれませんね。
■サッカーのCM。女の子の声がみんな枯れているというストーリーのもの。「Funny Japan Commercial(日本の面白いCM)」として海外でも話題です。(イラン/20代前半/女性)
こちらは2004年に放送されていた味の素スタジアムのCM「ハスキーな女たち」のCMのこと。なんとYou Tubeをチェックすると、現在550万回を超える再生数! 大学生の青年(加瀬亮)が街ですれ違う女の子がなぜか全員ダミ声をしており、その理由が最後に明かされる……という展開です。
アンケート結果を見て、予想以上にみなさんが日本のCMを覚えていることに驚きました。やはり、15~90秒という短い時間で人の心を掴むために作られているCMの強さと言えるかもしれません。最後の味の素スタジアムのCMのように、ネットで話題となり海外でも人気となるというパターンも。今後も、国境をこえて人の心に届くクリエイティブなCMが日本から発信されるといいですね。