トレンドマイクロは、クラウドストレージ向けデータ保護ソリューション「Trend Micro SecureCloud(以下、TMSC)」の新バージョン3.5の提供を9月26日より開始すると発表した。
TMSCは、クラウドストレージへのアクセスを「鍵」で管理するデータ保護ソリューションで、新バージョンでは、企業で広く利用されているクラウドサービス「アマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)」が提供する一時領域の暗号化に対応するなど、より広範囲なクラウド上のデータの保護を実現する。また、クラウドストレージを暗号化することにより、データの機密性も高める。
具体的には、クラウドストレージにアクセスする仮想サーバを管理・制御し、不正アクセスから企業データを保護。鍵の管理はトレンドマイクロのデータセンターで行う。ユーザは鍵管理サーバの設置や運用の手間をかけることなく、クラウド上のデータ保護を強化することができ、クラウドストレージには鍵が残らない。
また、クラウド環境の構築・管理ツールであるCloudStackに対応することで、CloudStackで運用するストレージに広くデータ保護を施すことが可能となり、クラウド環境を運用する事業者や、ハイブリッドクラウド環境を運用する企業など対応する。
主な新機能は、「一時領域(Swap/Ephemeral Storage)暗号化」「Boot領域暗号化」「CloudStack対応」。
一時領域暗号化は、システムのSWAP領域や、AWSが提供する一時領域 Ephemeral Storageの暗号化に対応。これまではストレージ領域のみ暗号化対応していたが、一時領域も含めた広範のデータを暗号化する。
Boot領域暗号化は、仮想サーバ起動時に使用されるBoot領域の暗号化に対応する。これにより、仮想サーバ起動前に不正アクセスされ、OSごとコピーされることを防ぐ。
CloudStack対応は、クラウド環境構築・管理ツールであるCloudStack(ver3.0以降)に対応。これにより、ハイブリッドクラウド環境を利用する企業や、クラウド事業者が、CloudStack上で運用するストレージに広くデータ保護を実現できるようになる。
また、本発表にあわせ、安全にパブリッククラウドを利用するためのガイドライン「パブリッククラウドのセキュリティ検討ガイド」をトレンドマイクロホームページ上で公開。パブリッククラウドを導入する際のセキュリティ検討プロセスと、具体的な対策ポイントを解説している。