富士通は9月25日、アニコム ホールディングス(以下、アニコム)と、国内における動物病院向けクラウドサービスの共同開発と共同販売について協業することで合意したと発表した。
アニコムのどうぶつ医療のノウハウや豊富な販売チャネル、富士通のクラウド構築技術や商品開発力を結集し、動物病院向けおよびペット関連事業者向けにサービスを展開していくことで協業していく。
アニコムは、国内約40万人の契約者にペット保険を提供するペット保険分野の会社。現在、グループ会社のアニコム パフェを通じて、国内1,800の動物病院に対し、顧客管理ソフトウェア「アニコムレセプター」を提供している。
一方富士通は、動物病院をはじめとするペット関連業界の発展に寄与することを目的として、「どうぶつクラウド」を推進し、2010年より、東京城南 地域獣医療推進協会との地域医療連携の実証実験を開始している。
両社は今回、今回、第一弾として、アニコムが国内1,800病院に提供している動物病院向け顧客管理ソフトウェア「アニコムレセプター」に、電子カルテシステムなどの診療支援や経営支援の機能を追加した、業界初のクラウド型動物病院向け医療支援サービス「アニレセ Fシリーズ」を共同開発し、2013年11月より販売開始する。
「アニレセ Fシリーズ」は、一次診療施設、および夜間救急診療や高度医療などを提供する二次診療施設を包括的に支援するクラウドサービス。同サービスを利用する全ての動物病院の統計情報を参照することができるため、最新の治療技術や症例などを共有することが可能。
病気を動画や図解で表現するグラフィカルな説明ツールや、これまでのペットの病歴や病気ごとに診療情報を管理するプロブレム管理を分かりやすく画面上にまとめる機能を搭載しているほか、電子化された受付問診票や調剤指示、診療と会計の作業連携により、院内業務を効率化する。
また、一次診療施設、夜間病院、二次診療施設での診療情報共有や、病院間での診察依頼や診察結果の回答をやり取りすることが可能なサービスなどを備えている。
「アニレセ Fシリーズ」の価格は、「診療業務支援サービス」が1カ月あたり1万3,000円から、「医療事務支援サービス」が1カ月あたり5,750円からとなっている。