米IBMは9月19日(米国時間)、大容量のドキュメントや画像向けのイメージビューアを開発する英Daeja Image Systemsを買収したことを発表した。買収金額など詳細は非公開。IBMはこの買収でエンタープライスコンテンツ管理分野を強化する狙い。

Daejaは、ドキュメントや画像向けのJavaアプレットイメージビューアなどを開発する非公開企業。主力製品「ViewONE」は、PDF、Excel、TIF、BMP、JPGなどさまざまフォーマットに対応し、キャッシュ機能により容量の大きなファイルでも容易に処理できる。企業はこれを利用することで、生産性を改善できるとしている。特に金融、ヘルスケアなどデータの多い業種では、業務上必要な情報に迅速にアクセスできるという。2社は以前から提携関係にあった。

買収によりDaejaの技術はIBMのソフトウェアグループのエンタープライズコンテンツ管理(ECM)事業化に統合される。IBMのビックデータ機能を強化するものとなり、機密データ匿名化技術と併用することで、セキュリティとプライバシーにも配慮できる。大規模なファイルの閲覧を効率化するため、医師がX線検査結果など患者に関する詳細なデータを迅速にレビューできるなどのメリットがあるという。

また、財務アナリストがレビュー用のスプレッドシートを上司に送り、上司がコメントな注釈を入れて返すような場合、閲覧できる人、修正できる人などを設定できるとしている。