シャープは9月20日、中近東にある同社販売会社SMEF(Sharp Middle East Free Zone Establishment (SMEF):アラブ首長国連邦ドバイに所在する販売会社)の敷地内に、イチゴを栽培する「植物工場」の実験棟を今年7月に設置し、9月から本格的な実験を開始したと発表した。今後、実証実験を重ね、「植物工場」の事業化を目指す。
同実験棟は、密閉された完全人工光型の植物栽培施設で、LED照明を用いた光制御やプラズマクラスター技術を活用した施設内の空気管理、温度や湿度のモニタリングなど、エレクトロニクス技術を活用し、イチゴの生育環境をきめ細かく制御する。これにより、イチゴ栽培に必要なノウハウをデジタル化し、安定した生産と高い品質を実現する。
実証実験の主な概要として、目的は中近東における「植物工場」の事業化、期間は2013年7月から2015年3月(予定)、栽培植物はイチゴ(日本産の糖度の高いイチゴ)となっている。
なお、同実証実験は、大阪府立大学とのイチゴ栽培技術の共同研究に基づき進めていき、また、経済産業省が募集した「平成25年度中小企業経営支援等対策費補助金(農業成長産業化実証事業)」に採択された。