三越伊勢丹ホールディングスは、百貨店「伊勢丹」の象徴ともいえるタータンをリニューアルすることを発表した。新デザインの使用開始日は10月30日。

旧タータン柄「マクミラン/アンシェント」(左)、新タータン柄「マクミラン/イセタン」(右)。リニューアル後は全体的に色調が明るくなった

これまで伊勢丹のショッピングバッグなどに用いられ、同百貨店の象徴ともなっていたタータン柄は、元来「マクミラン/アンシェント」の色と柄をアレンジしたもの。2012年11月、この柄が長年にわたり日本におけるタータンのプロモーションに貢献したとして、スコットランド・タータン協会主催のタータン・アワード「パッケージ部門」を受賞したことを機に、同社はあらためて布地を織り、オリジナルの「マクミラン/イセタン」としてリニューアルを行った。このデザインは、全世界のタータンを一括統制するため、スコットランドが国として管理するスコットランド・タータン登記所に、正式に登録されたという。

伊勢丹を象徴するショッピングバッグにも「マクミラン/イセタン」が採用される(左)

オリジナルの布地と、記念イベント「ワタシノタカラバコ」で展開される「マクミラン/イセタン」企画商品

また、新たなタータンチェック「マクミラン/イセタン」は、10月30日から、ショッピングバッグなどの新用度品や企画商品に使用し、のれんやCIロゴと同様、「伊勢丹」を表すブランディングツールのひとつとして活用していくということだ。

なお、伊勢丹でタータン柄が最初に用いられたのは、1956年に新宿店にオープンしたティーンエイジャーショップ。服地として人気を集めていたタータンを使ったスカートやマフラーが好評で商品を拡大していた時期で、当時は包装紙に商品を包んで渡すのが一般的だったが、1958年ごろにティーンエイジャーショップ限定でタータン柄のショッピングバッグが導入された。このバッグが人気を集めたため、後に全館で使用されることになったということだ。