日経リサーチは9月18日、主要企業570社のブランド力などを測定した「ブランド戦略サーベイ」の2013年版レポートを発売した。2012年に3位であったアップル・ジャパンが初の首位を獲得し、2位にはヤマト運輸が上昇した。全体として電機・機械・自動車メーカーのブランド力に回復傾向が見られた。
ブランド戦略サーベイは、企業のブランド力を消費者とビジネスパーソンという2つの視点から評価する年1回のインターネット調査。2003年にスタートし、11回目となる今回は6~7月にかけて実施された。
ブランド力は、「愛着度(ビジネスパーソンは企業魅力度)」「自分必要度(ビジネスパーソンはビジネス有用度)」「ブランドプレミアム・価格プレミアム」「独自性」「推奨意向」という5つの評価項目に基づいて算出した「企業ブランド知覚指数(PQ=Perception Quotient)」によって評価している。
総合ランキングはコンシューマーとビジネスパーソン両方の「ブランドPQ」のスコアを統合して算出した「総合PQ」によるもので、アップル・ジャパンが初の総合首位を獲得し、昨年5位のヤマト運輸が2位に浮上した。
アップルは、ビジネスパーソンのランキングも1位で、ヤマトと共に消費者・ビジネス双方からの評価上昇で躍進した。昨年3年ぶりにトップに返り咲いた日本マイクロソフトは、3位に後退した。
電機・機械・自動車メーカーのブランド力が、4位ソニー(昨年6位)、7位キヤノン(同11位)、8位パナソニック(同14位)、11位トヨタ自動車(同17位)、14位東芝(同32位)などと回復の兆しを見せている。レポートでは「アベノミクス効果のため」としている。
得点増加幅は花王が、コンシューマーのランキングはキユーピーがトップ。昨年と比べた得点増加幅ランキングは、62ポイント増の花王が1位。総合順位も昨年の70位から18位に急上昇。コンシューマーのランキングは総合6位のキユーピーがトップに輝いた。