Microchip Technologyは9月17日、インテリジェントアナログとXLP(超低消費電力)技術を採用したポータブル医療機器や産業用アプリケーション向けマイコン「PIC24FJ128GC010」ファミリを発表した。
同製品は、16ビットA/Dコンバータ(ADC)および10Msps 12ビットADCを内蔵する他、D/Aコンバータ(DAC)と2個のオペアンプを含むアナログ信号チェーンを集積したSoCとなっている。アナログ機能とXLP技術の組み合わせにより、医療用ポータブル監視機器(血糖値計や血圧計など)や、産業用ポータブル監視機器(電圧/電流計、ガスセンサ、高速センサアレイなど)といったアプリケーションをはじめ、多くの機器において、システムコストの削減、低ノイズ化、信号スループットの向上に寄与する。「PIC24FJ128GC010」ファミリは最大472セグメントを駆動可能なLCDディスプレイドライバを内蔵しており、ディスプレイに英数字をスクロールさせるなど、多くの情報を表示できる。
また、内蔵のUSBは、医療機器では臨床データのアップロード、産業用機器ではサービス/データポートなどとして利用できる。この他、静電容量式タッチセンシングは内蔵のmTouchモジュールでサポートしている。
「PIC24FJ128GC010」ファミリを使った開発は、同社のインテリジェントアナログ内蔵PIC24F向けMPLABスタータキット「DM240015」でサポートしている。同キットは、「PIC24FJ128GC010」ファミリの内蔵アナログモジュールの信号品質がデジタル回路に影響されないように設計されている。同キットには、携帯型製品の試作に必要なものが大半揃っており、センサを追加するだけで開発が行える。
なお、パッケージは128KBフラッシュ内蔵の「PIC24FJ128GC010」と64KBフラッシュ内蔵の「PIC24FJ64GC010」が100ピンTQFPおよび121ピンBGA。128KBフラッシュ内蔵の「PIC24FJ128GC006」と64KBフラッシュ内蔵の「PIC24FJ64GC006」が64ピンTQFPおよびQFN。すでにサンプル出荷および量産出荷を開始している。