わたしたちの生活を支える、身の回りのモノたち。"使う国"と"作る国"が一致することは近年少なくなってきていて、生産に適した場所で作ったモノが、世界中に運ばれています。製造業によって成長を遂げてきた「ものづくり大国・日本」に移り住んできた外国の人たちは、身近なモノを生み出す「ものづくり」に関してどう考えているのでしょうか。
今回は、「ものづくりに適していると思う国はどこ?」という質問を、日本に住む20人の外国人に投げかけてみました。
■日本 (チュニジア/40代後半/男性)
この人だけでなく、今回の回答のほとんどに「日本」が含まれていました。複数回答OKとしていたので2~3つの国の名前を挙げた人も多かったのですが、その中にはほぼ必ず日本が挙げられていました。日本に移住しているくらいこの国に関心の高い人たちに取ったアンケートですが、国籍を問わず「ものづくり大国」のイメージが浸透しているというのは嬉しいことですね。
また、日本のものづくりについて、オランダの男性は「技術が最高レベル」とコメントし、スウェーデンの女性は「細かくて、丁寧で、品質がいい」とひとこと。ペルーの女性は「交通機関のシステム、特に鉄道システムは世界一」と語っていました。
■中国。安いものが多く、模倣もある。(マリ/30代前半/男性)
中国のものづくりに関して、マリの男性は「安いものが多い」とコメント。大量生産や世界的に見て比較的低いコストによって、低価格を実現しているのは、日本国内のさまざまな場面で実感するところです。
■ドイツ(ブラジル/30代後半/男性)
日本の次に票を集めたのがドイツ。アウディやベンツなどのドイツ車などをはじめ、日本でも高い品質の製品が生み出される国であると認識されているように思います。
■アメリカ合衆国(トルコ/20代後半/男性)
また、アメリカを「ものづくりに適した国」という人もいました。大量生産に加え、大量消費でも世界的に知られているアメリカですが、例えば先日iPhoneの最新機種を発表したアップルやマイクロソフトなど、世界中で使われている製品を同国の中だけで作るのではなく、企画し"発信"する場としてのイメージも強いかもしれませんね。
■スイス。(韓国/30代後半/女性)
最後に紹介するのは、スイスを「ものづくりに適している」とする声。オメガやスウォッチなど、特に時計の品質の高さで世界的に知られています。
「ものづくり」については、日本が適しているという声が圧倒的でした。この結果は心強いですが、近年は製造業だけではなく「クールジャパン」政策のようなソフト面での成長も期待されています。ものづくりで発揮される細やかさ、質の高さを、その他の分野でも発揮し、世界に発信していけたらよいですね。