テクトロニクス社は、Amazon Web Services(AWS)上に実装するために最適化された「QCloudクラウドベース・ビデオ・コンテンツ自動検証システム」を発表した。

同システムは、クラウド・インフラ上で実行するファイルベース・ワークフローの自動検証システムで、AWS、他のクラウド・プラットフォームでファイルベースのワークフローを運用するプロダクション、ポストプロダクション、放送/オンライン・ビデオ・サービス事業者の品質保証のニーズに応えるものとなると同社では説明する。

また、実際にQCを利用したサービスに対して費用を負担する方法であるため、QCの運用期間にバラつきがあり、自社設備として構築するには稼働率が充分に見込めない場合に有効なほか、自社設備として、Cerifyビデオ・コンテンツ自動検証システムを運用している場合でも、突発的に設備の処理能力を上回るコンテンツ処理が必要となった場合の負荷分散としても利用可能だという。

さらに、優れたテクニカル・コンプライアンスにより、QCチームはコンテンツ、主観検査の問題に集中できるようになるほか、ユーザが定義したテンプレートに対して、オリジナル素材とトランスコード後のビデオ・ファイルについて一貫性および詳細な検査が可能であるほか、アメリカのCALM(Commercial Advertisement Loudness Mitigation)Act(商業広告音量軽減法案)、EBU R128、カナダのクローズド・キャプション指令などの規制に対する適合性検証が可能となっている。

加えて、オーディオ・ラウドネス補正機能により、ピーク・オーディオ・レベルを自動的に補正できるため、作業効率の改善、運用コストの低減が可能なほか、光過敏性発作PSE(Photo-Sensitive Epilepsy)の原因として知られるフラッシュ/ポップ・パターンのビデオをU.K. Ofcomおよび日本民間放送連盟の規制に対して検査可能であったり、ビデオ・サーバ、SOAP APIによる自動化、MAM/DAMシステムとの統合が可能となっている。