あなたは仕事が楽しいだろうか? あなたの周囲の人はハッピーに仕事をしているだろうか?

従業員が幸福感をもっていると会社の雰囲気が良くなる。それだけでなく、業績も上がるという調査もあるようだ。だが、会社も社員もさまざま。従業員にハッピーと思ってもらう万能薬はない。それでも、土台となる考え方は共通しているという。The Next Webの記事「仕事で従業員をハッピーにする方法(原題 : Making awesome people happy at work)」を紹介したい。

The Next Webの記事は、日本人初のY Combinator出身で、福利厚生サービスAnyPerkを米国で共同創業した福山太郎氏による寄稿。福山氏は結論として、結局のところはお互いを尊重すること、自分は会社にとって価値があると思ってもらうことが大切とまとめている。

1.認める

認められたいという欲望は、人間にとって自然なものだ。新規顧客の獲得などなにか特別なことがあったときだけでなく、ちょっとしたことで褒め、認めるようにしたい。認められた側からすれば、自分がやっていることは正しかったという方向確認にもなる。方法は様々だが、言葉で感謝の気持ちを示す、さらに進めて報酬に反映させるなどの方法がある。

ちゃんと仕事をしている人を認めるのと同時に、仕事をしていない人に特別な報酬をすべきではないという。特に、「実際の仕事をした人に報いずに、チームを"率いた"人だけを報いることはしないように」と警告している。

2.個人を尊重

1.にあわせて気をつけたいのが、社員をちゃんと個人として尊重すること。チームや組織の中の一人ではあるが、その人の個性や特性、長所、背景などを理解するようにしたい。これはチーム作りあたっても重要だ。チームや会社が表にでることの多い日本では、特に注意すべき点かもしれない。

3.福利厚生や特典

社員は自分の会社を誇らしく思っているだろうか? 単に会社の製品やサービスではなく、会社の社員であることを誇りに思うならば、モチベーションはさらに改善するだろう。

その対策としては、伝統的な方法であるボーナス支給や厚生年金などのほか、レクレーション施設、ランチの支給、ソーシャルイベントなどの開催なども従業員の幸福感に貢献するという。これにより、従業員は自分が会社にとって価値ある存在だと思うようになり、信頼が育まれるとしている。

4.「社風」を変える勇気を

会社のカルチャーは、「従業員が良い仕事をして、顧客に喜んでもらい、アイディアを実行することであるべき」という。ごくシンプルだが、シンプルではないものもたくさんカルチャーに含まれているのではないだろうか?

ずっとそうしてきたから、みんなそうしているから……そんな理由で続けている悪い習慣は思い切って切り捨てるべきだし、記事では場合によってはシンプルなカルチャーに沿わない人を解雇する必要もあるという。

「"社風にあう"という言い方が濫用されており、反対意見を言うことができなくなっている場合がある」と記事は指摘している。その人のせいで周囲が不快になったりやりにくなるという人がいるなら、強行策を検討してもよいかもしれない。