Texas Instruments(TI)は、4K放送用ビデオ・システム向けにシグナル・コンディショニングを内蔵した12G Ultra HDシリアル・デジタル・インタフェース(SDI)リクロッカ「LMH1256」を発表した。
同製品は、4チャネル内蔵で、競合する6Gデバイスと比較して伝送レートを倍増することで、放送用ビデオ機器向けに1本の同軸ケーブルで、60Hzの4K Ultra HDビデオ信号のキャプチャ、録画、再生を実現することを可能とするもの。また、デジタル・ビデオ・ルータ、スイッチ、エンコーダ/デコーダ、モジュール・カード、マルチビューワ、ディスプレイ・モニタなどの次世代システムに対応している。
伝送速度は270Mbpsから11.868Gbpsまでのマルチレート動作を実現しているほか、シリアル・クロックの再生と、シリアル・データ・ストリームのリタイミングにより、累積ジッタを削減することが可能。また、オシロスコープ・プローブを内蔵しているため、システム設計時にシステム内のあらゆる場所で伝送信号の分析が可能となり、製品開発期間を短縮することができるほか、エンドユーザにとっては、デバッグ時や実装時に、信号やケーブルの異常をアイ・モニタにより検証できることから、開発期間と修理コストの低減が可能となるという。
さらに、消費電力は200mW(代表値)としており、システム設計時にフレーム・サイズの低減と同時に、チャネル数と機能の増加が可能となっている。
なお、同製品はすでにサンプル出荷中で、7mm角の48ピンQFNパッケージで供給される。量産出荷は2014年第1四半期の予定で、量産前の1000個受注時の単価(参考価格)は35ドルを予定しているという。