Wind Riverは9月10日(米国時間)、「Simics」のサポートを拡張し、Intelの最新プロセッサへの対応を図ったのに加え、「Simics」ソースコードデバッガが、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)仕様をサポート。さらに、独立系のBIOSベンダ(IBV:Independent BIOS Vendor)大手各社との協業により、IA向け「Simics」仮想プラットフォームでのBIOS搭載を実現したと発表した。
今回、Intelの新型プロセッサ「Atom C2000」シリーズ向け「Simics」仮想プラットフォームを開発した他、今後リリースされる組み込み用途向けインテルAtomプロセッサ、インテル「Xeon-EP」ベースのサーバプラットフォーム、通信インフラ向けインテルプラットフォーム、第4世代インテル「Core i7」プロセッサのサポートにも対応する。
さらに、UEFI BIOS対応ソースコードデバッガも提供。これにより、BIOSやファームウェアのデバッグが容易になる。「Simics」を使用すると、ハードウェアが完成する前に、BIOSの開発、テスト、デバッグに着手できる。早い段階から「Simics」仮想プラットフォームとUEFIデバッグ機能を利用できることで、独自のBIOSをプログラミングするIBVやユーザーは、BIOSの開発時間を大幅に短縮できる。早期の着手と作業の効率化により、チップの入手から数時間以内に、開発とテストが完全に終了したBIOSを起動することが可能となる。
さらに、American Megatrends、Byosoft、Insyde Software、Phoenix Technologiesなど、IBV大手各社との協業により、「Simics」用BIOSへのアクセスを提供する。これにより、複雑なBIOSの立ち上げを省略して、即座にOSやアプリケーションの開発に着手できる。ユーザーには、「Simics」ソフトウェア本体、特定ハードウェアの「Simics」仮想プラットフォーム、仮想ハードウェアを起動するバイナリ版BIOSが提供される。