ソリトンシステムズは、データをランダムに分割して別々に保存し、機密データの安全保管を実現する電子割符ゲートウェイ「Tally-WariZen(タリーワリゼン)」を開発し、9月11日より販売を開始すると発表した。なお、出荷開始は10月2日の予定。

Tally-WariZen

ソリトンが開発したTally-WariZenは、PCからもスマートデバイスからも利用でき、電子カルテ、証拠データなどを始めとする個人情報や機密性の高いデータの安全な長期保管を実現する。

機密データをTally-WariZenにアップロードすると、データは複数の割符ファイルに分割され、予め指定したローカルストレージやクラウドストレージに分散保存される。割符ファイルは、単体では元データが全く類推できない無意味なデータとなるため、社外・海外のデータセンターやパブリッククラウドを利用した際の情報漏洩のリスクを回避できるという。

冗長分割機能を利用すれば、災害などで、割符ファイルの一部が消失しても、残りの割符ファイルから元データの復元が可能だという。

さらに、デジタル証明書を利用した強固な認証、割符ファイルからの復元の可否を定期的に自動チェックするベリファイ機能、定期バックアップ機能など、セキュアな運用に欠かせない各種機能を実装している。

導入に際しては、クライアントソフト不要で、Webインタフェースで、PCだけでなくスマートデバイスからも利用可能。各種ローカルストレージ(iSCSI、CIFS、NFS)、WebDAV(HTTPS)、FileZen、Amazon S3に対応し、割符ファイルをどこに保存するのかを、企業のセキュリティポリシーに合わせて自由に設定することができる。

Tally WariZen 操作画面

また、セキュアなファイル持ち出しやオフラインでのファイル利用(復元・再割符化)を実現するWindows向けクライアントも今後提供予定だという。

価格はオープンで、割符処理対象のデータが2GB/月の場合、初年度費用は税別496万円(TWZ-DX51本体・初年度保守込)。別途、割符処理対象データ量/月でライセンス費用が必要。