前回ご好評いただいた第2弾!地方でソーシャル活用を行うには?全国からファンを集めるには?参考になるFacebookページ事例を3つご紹介します。
地元やその周りだけでなく、全国からファンを集めたいけれど、どうしたらFacebookページをうまく活用できるか、どんな情報を発信すればいいのか、お悩みの方も多いのではないでしょうか。
その企業・店舗、地域ならではの情報を見つけ、発信することで、エンゲージメント率の高い運用をされているページには、どんな工夫やコツがあるのでしょうか。
今回は、日本国内でFacebookを活用する企業事例をWebマーケッターが解説するブログ「Facebookプロモーション国内事例集」より、ソーシャルメディアの特徴を上手く活かし、全国からのファンを集めるのにFacebookを活用しているページ事例を3つご紹介します。
どの事例も、ファンを魅了する情報を見極め、発信したり、交流していくことで、Facebookページがどんどん活性化されています。 前回大変好評いただいた、ソーシャル活用が上手い”地方・ローカル”のFacebookページ事例紹介の第二弾です!
前回記事:
全国からファンが集まる!ソーシャル活用が上手い”地方・ローカル”のFacebookページ事例4選
http://smmlab.aainc.co.jp/?p=18184
1:岐阜県/鉄道 長良川鉄道株式会社 (Nagaragawa Railway)
2:石川県/飲食 キングストングリル
3:京都府/寺院 東福寺塔頭 勝林寺
*本記事は「Facebookプロモーション国内事例集」からの転載です。(SMM Labにて一部編集してお届けします)
1:長良川鉄道株式会社 (Nagaragawa Railway)
https://www.facebook.com/nagaragawarailway
まずは、長良川鉄道株式会社のFacebookページをご紹介。 鉄道に詳しくなくとも、楽しめる投稿たち。地元の方にも愛されているということがページ全体の雰囲気からもつたわってきます。
長良川鉄道は、自然豊かな美しい景色に囲まれながら走るローカル鉄道。普通に交通網としての機能ももちろんあるのでしょうが、長良川鉄道イベント情報や、一日フリーきっぷに始まり子宝の湯クーポンや一日郡上八幡クーポンなど観光パターンに合わせた切符商品も用意しているので、観光の一部として楽しむための鉄道でもあるようです。
手作り感満載ですが、またそこが良かったり。いいね!などのファンからの反応がコンスタントに10%出ています。
裏側・小ネタ紹介
洗車の状況を紹介したり、制輪子と言うききなれない部品を説明したりと、普段は見えない鉄道の裏側が垣間見できる投稿をしています。
こういった投稿はマニアにとっては興味深く、そうではない人にとっては親近感のわく内容ですね。いずれにしろファンとの心の距離が縮まりそうです。
旬なイベント紹介
長良川鉄道のイベント、それ以外の沿線周辺のイベントともに紹介しています。 車内でクリスマスの飾りつけをするなんて素敵ですよね。”おもてなし業務”として乗客にお菓子を配ったりもしているそうです。こういった投稿は親近感がわきますよね。右の投稿では、沿線のイベントも紹介しています。
コンテストを通して魅力的な風景を紹介
以前に開催した写真コンテストの入賞作品も紹介しています。
車窓から見える景色が魅力的ですね。こういった四季折々の景色写真はいいね!を集めるだけではなく、列車に乗ってみたいという気持ちを喚起しますよね。
お宝写真紹介
昔の写真。歴史を感じます。マニアの方には人気が高そうですね。
また、コメント欄には「懐かしい」などの書き込みも見られ、この投稿が共感やそれぞれの人の想いを呼び起こしていることが感じられます。心が動く投稿は何かを考えるのもひとつポイントですね。
しっかり宣伝も
フリー切符などの紹介もしっかり行っています。やはり、他の関係性を築くタイプの投稿よりは反応数は減りますが、それでも一定数いいね!がつくのは本当の意味でのファンが多く、実際にニーズを持ったターゲットがファンのなかにいる証拠ですね。
このページは風景や列車などの写真素材、そしてネタが豊富なので、ページが盛り上がるのも納得なのですが、投稿から使わってくる空気や一件一件に対するファンへの丁寧なコメント返しから、運営者の方の想いが伝わってくるようです。人気の一番の要因はそこにあるのかもしれませんね。
2:キングストングリル
https://www.facebook.com/kingstongrill
続いて、石川県金沢市にある、キングストングリルのFacebookページをご紹介します。飲食店だけに、写真は重要ですよね。ただ単に「おいしそう」なだけではなく、お店の雰囲気なんかも伝わってくる写真が素敵です。
一足先に新作をチラリ
キングストングリルでは、旬のメニューなどを投稿で紹介しています。しかし、たまに売出し前の新作を一足先に見せたりしています。
夏の新メニューのイメージ(左)や当日から始まる前菜プレートの献立(右)
新ランチの試作など、一足先に公開しています。
コメント欄を見ると「食べたい」「行きますなど」のポジティブなものも多く見られます。
このように前もってFacebookページのファンに公開すると、来店のきっかけのひとつになりそうです。しかし、それだけではなく、事前にファンからの反応を知ることができたり、ファンが楽しみにしていてくれることがお店側に伝わることで、お店側のモチベーションも掻き立てられそうです。
イベント機能もフル活用!
キングストングリルでは、コーヒーワークショップや塩麹ワークショップ、フラワーワークショップなどを定期的に開催しているようですが、これをFacebookページのイベント機能を使って告知しています。
注目したいのが新作メニューの試食会。これ、無料なんです!!太っ腹。
なお、ただ試食するだけというより「スタッフとお客様、あるいはお客様同士の交流を深めていただこうというリラックスした楽しい会です♪」ということで、交流に重きを置いているよう。
イベントページでのやり取りを見ていても、リアルで深めた関係を、Facebookであたためておく、といった好循環がまわっているように感じられます。
クーポン機能の利用
定期的にクーポンも利用していますね。クーポン入手者数も3桁にのぼるので、どのくらいの率かはわかりませんが、それなりに送客効果もあったのではないでしょうか。
お店の雰囲気・世界観が伝わる写真たち
ただ単に「おいしそう」な料理写真だけでなく、店内の様子や日常の風景からも、お店の雰囲気や世界観が伝わってきますよね。
ここまでクオリティの高い写真を毎回用意するのも大変ですが、「行きたい」と思ってもらうには重要な要素。ページから受ける印象を大事に、日々の投稿をしていきたいものですね。
3:東福寺塔頭 勝林寺
https://www.facebook.com/pages/東福寺塔頭-勝林寺/285832958173529
最後に、京都にある、東福寺塔頭 勝林寺のFacebookページをご紹介します。 お寺のFacebookページとは、斬新ですね。「いいね!」などの反応率はコンスタントに10%~高いときで20%と驚きの数値。写真も美しく、つい見とれてしまいます。
写真づかい&署名がポイント
基本的に勝林寺のFacebookページは写経や坐禅体験の申し込みへの誘導です。ですので、投稿内容は写経や坐禅体験の告知が中心です。
告知にも大きくわけて2パターンあり、体験会の報告をするタイプと、季節の写真とともにお知らせするタイプにわかれます。
左の体験会の報告をするタイプでは、その日の精進料理やお茶セットなどの写真とともに次回の紹介を、右の季節の写真とともにお知らせするタイプでは、今後の予定を紹介しています。
これらの投稿のポイントは写真と署名です。
写真は、美しいものを使用しているため、ニュースフィードに流れてきた時に目が留まります。そして、現場の雰囲気が伝わってくるので「行ってみたい」「体験していみたい」という気持ちにさせてくれる効果があるのです。
署名は、すべての投稿の下に必ず入っている「京都東福寺塔頭 勝林寺 http://shourin-ji.org/」を指しています。これがあることで、どこのお寺の投稿なのかがわかり、記憶にも残りやすい。そして、すぐに詳細ページをいることができるため、取りこぼしを防ぐ効果があるのです。
お祝いごとは一緒に祝おう
こちらはファン数が2,000に達したときの投稿。感謝の気持ちとともに、襖絵の解説もしています。こういったキリ番お祝い投稿はファンと一緒に盛り上がることができ、「いいね!」などの反応も沢山得られる傾向にあるのでおすすめです。
Facebookで広がる可能性
女性限定のHEALING坐禅体験というものがあったのですが、精進料理や事後の報告を投稿しているうちに、コメントに男性から受けたいというリクエストがくるようになりました。その声をふまえ、男女共に参加できるように検討後、なんと男性も受けられるように!
このように、今までは見えなかったニーズを拾い上げ、応えていくことができるのは双方向のコミュニケーションができるからこそですね。
お寺は、敷居が高いイメージがあるからこそ、こういったコミュニケーションができること自体がこのページの価値をさらに増しているのではないでしょうか。
以上、今回は「Facebookプロモーション国内事例集」より、地方のお店や企業で、Facebookを上手に活用し全国にファンを沢山集めているページ事例を3つご紹介しました。ぜひご参考にしていただければ幸いです。
<ライター紹介>
柴 佳織
分析を中心としたWebのコンサルタント。
Facebookプロモーション国内事例集の運営者であり、Facebookページの解析・運用支援なども行っている。
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