新国立競技場のデザインは、2012年に全世界のクリエイターから募集したデザイン案のなかから選ばれたザハ・ハディド アーキテクトが考案したものです。この施設は、先日決定した2020年東京五輪で、どのように使われるのでしょうか。日本スポーツ振興センターの広報さんに聞いてみました。

広報さんによると、この新しい国立競技場では8万人の観客を収容することができるとのことです。また観客席の一部は、トラック部分の上までせり出す可動式。屋根は開閉式で全天候に対応した施設になるようです。現在の国立競技場の収容人数が、約5万4,000人ですから約1.5倍の人数を収容できるようになるということですね。竣工予定は2019年3月。2020年に開催される東京五輪では、「開会式」、「閉会式」、「サッカーやラグビー、陸上競技の試合」で使うことが予定されているとのことです。

ほか、東京五輪以外にも2019年に日本で開催される「2019 ラグビーワールドカップ」もこの新国立競技場で開催される予定なので、五輪前にラグビーの世界大会でこの施設が注目を浴びそうです。

ちなみに、多数集まった新国立競技場のデザイン案のなかからこのデザイン案が採用した理由について審査委員会は、「極めてシンボリックな形態だが、背後には構造と内部の空間表現の見事な一致があり、都市空間とのつながりにおいてもシンプルで力強いアイデアが示されている。可動屋根も実現可能なアイデアで、文化利用時には祝祭性に富んだ空間演出が可能」とコメント。中でも、「大胆な建築構造がそのまま表れたダイナミックなアリーナ空間の高揚感、臨場感、一体感」、そして「強靱(きょうじん)な論理に裏付けられた圧倒的な造形性」を最も高く評価したとのことです。

(高橋モータース@dcp)