ソニーは9月6日、1/2.3型Exmor R CMOSイメージセンサー(有効880万画素)を搭載し、4K解像度(4096×2160)での高画質撮影が可能な業務用ハンディカムコーダー「PXW-Z100」を発表した。希望小売価格は67万2000円で、11月6日に発売される。
4K映像制作は、既に映画やCMなどのハイエンドコンテンツ制作領域において活発に行われており、テレビ番組制作などにも拡大しつつあるという。
PXW-Z100は、機動性が高いレンズ一体型のカメラ本体と4K解像度での高画質撮影を両立させており、少人数での4K映像制作や低予算な制作環境に活用することができる。
新たに開発された1/2.3型 Exmor R CMOSイメージセンサーは、4K解像度/60fpsの読み出しに対応する。4K解像度に対応する高性能Gレンズと組み合わることで、3kgを切る2.91kgの小型軽量を実現し、精細な高画質撮影が可能となった。
記録形式には、現在CMや番組制作などで使われているCineAlta 4Kカメラ「PMW-F55」と同じXAVCフォーマットを採用。XAVCは、映像制作機器・ソフトウェアメーカー各社でもサポートしているフォーマットであり、編集・記録・転送の収録後ワークフローも確立している。
また、4K解像度で撮影された映像は、編集時にHD解像度で切り出すこともできるため、高品位なHD映像制作にも活用することができる。2014年夏には、4K映像の長時間記録が可能となるLong GOP記録モードや、これまでのブルーレイディスクを中心とした再生環境と相性の良いAVCHD記録モードがファームウェアアップデートで提供される。
制作用途に適した4:2:2カラーサンプリング、10ビット階調で600Mbps(4K/60p記録時)の高ビットレートでの記録ができるほか、映画制作に使用されるアスペクト比17:9の4Kだけでなく、民生用4Kテレビとの親和性の高いアスペクト比16:9のQFHD(3840×2160)やHD(1920×1080)など、多くの解像度が選択可能。
ほかの仕様では、記録メディアとしてはXQDメモリカードを採用し、2枚のメモリへ途切れなく記録を継続できる「リレー記録」に対応した。出力端子としては、4K解像度出力に対応したHDMI端子と、HD出力に対応した3G HD-SDI端子を装備。ガンマカーブ、ブラックレベル、発色などのパラメータの調整も可能で、カメラプロファイルとしてメモリカードに記録できる。また、Wi-Fiに対応し、スマートフォンやタブレットからカメラ本体をリモートコントロールできる。