NECは9月5日、東京都墨田区教育委員会へ、Windows 8搭載、12.5型タッチパネルを採用したタブレットPC「VersaPro タイプVZ」を300台納入したと発表した。

同教育委員会は、本年4月に本タブレットPCを区内の小中学校36校のうち7校に配布し、各学校で随時利用されてきたが、教員向けのICT利用研修を経て、授業での本格的な利用を順次開始する。

東京都墨田区教育委員会へ導入されたタブレットPC

タブレットPCが配布された各小中学校では、体育でマット運動を撮影しその場で生徒に見せて指導するなど授業で活用したり、授業準備のために教師が職員室へ持ち込み、教材作成や教師間のディスカッションにも活用している。

同教育委員会は、学校のパソコン教室にあるPCの更新にあたり、Windows XPのサポート終了を視野に最新機種の導入を検討し、パソコン教室から普通教室へ持ち出して利用する際の持ち運び易さなどを考慮してタブレット型の端末を検討してきた。

また、同教育委員会は、導入するタブレット端末として、複数の生徒が見やすい大画面であること、他の教室へ持ち出しやすい1kg以下の軽量であることを最も重視。さらに、区内全校に導入済みである校内の業務システムなどとの親和性やセキュリティ確保の観点からWindows OSであること、パソコン教室でのPC操作実習や普通教室で電子黒板やプロジェクタなどと接続するため、キーボードやマウスと接続ができ、有線LANや外部ディスプレイ用コネクタを装備する高い拡張性があること、利用シーンに応じた手書き入力ができることも重視していた。

「VersaPro タイプVZ」の導入は、総務省の「フューチャースクール推進事業」による実証研究結果を踏まえて制定されたガイドラインに基づき、政府が目標に掲げている「2010年代中に全国の小・中学校で児童・生徒1人1台の情報端末整備」を見据えて、同教育委員会が、パソコン教室から普通教室に移動してPCを利用できる環境づくりに取り組んでいるもの。