日本IBMは、同社のメインフレーム「IBM System z」シリーズ向けに特化した、機密データを扱う業務システムの情報漏えいを防ぐためのソフトウェア製品群の最新版「IBM Security zSecure Suite V2.1」を発表した。
ライセンス使用価格は218万430円からで、9月6日よりIBMおよびIBMパートナー経由で提供する。
「IBM Security zSecure Suite」は、IBMメインフレームを基盤とする企業の基幹システム向けに特化した、より高いレベルのセキュリティを実現するためのコンポーネントを統合したソフトウェア製品群。IBM独自のリソース・アクセス管理機能(RACF:Resource Access Control Facility)を基盤に、ユーザーの識別と認証、リソース・アクセス制御、および監査の強化などの機能を実装し、セキュリティ・ポリシーの設定と適用、システム内のリアルタイムでのモニタリングと潜在的な脅威の検出、レポート作成の自動化などの機能を包括的に提供している。
最新版では、モバイルやクラウドなどの普及により多様化・複雑化する企業のシステムや、高度化するセキュリティの脅威へ対応できる、機密情報の漏洩の可能性や痕跡をいち早く発見し迅速な対応につなげるための機能の強化を実施。システムやセキュリティの管理者の負担を軽減しながら、銀行や保険業界などのセキュリティ基準にも対応する高いレベルのセキュリティを実現する。
また、IBMのセキュリティ・インテリジェンス・ソリューションを実現するソフトウェア製品「IBM Security QRadar SIEM」との連携も可能で、「IBM Security zSecure Suite」で収集するセキュリティに関する情報を「IBM Security QRadarSIEM」のダッシュボードに組み込み、より多角的なセキュリティに関する状況の分析と脅威の可視化を可能にする。
さらに、機密情報を扱うシステム向けの監査機能も強化し、多角的な情報の分析をもとにしたセキュリティ・コンプライアンス・レポートの作成、ならびに分析結果をもとに機密情報の漏洩の自動検出を行う監査機能を提供。米国防情報システム局のセキュリティ技術導入ガイド(DISA-STIG)やクレジットカード業界のセキュリティ基準であるPCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)用のインタフェースも用意されており、これらの基準に合致したレポートの作成を簡素化することもできる。