UQコミュニケーションズは9月4日、2日に行われたMVNO事業者向けWiMAX2+の説明会資料を同社Webサイトで公開した。これによると、サービス開始予定日が10月31日(木)に予定されているなど、これまで明らかにされていなかった展開計画の概要が公表されている。
WiMAX2+は、7月26日に総務省より割り当てられた2.5GHz帯の20MHzを利用したUQコミュニケーションズの新サービス。
7月29日にはサービスのロードマップを公表し、将来的に1Gbpsを超えるモバイルデータ通信の実現を目指している。
今回の公開資料によると、WiMAX2+のサービス開始予定日は10月31日(木)となっており、開始当初は東京都の環状七号線内に約1000局の基地局を設置する計画だという。その後、2013年度末までに東名阪で約7000局を設置し、2014年度に全国展開を行う。2015年度途中には現行のWiMAXサービス同等の基地局数、2万1000局超えを目指しており、その後も拡大を継続していくとしている。
通信速度は、サービス開始時点で110Mbpsを予定し、2014年度末に220Mbpsへの高速化を目指す。
対応端末はWiMAXとWiMAX2+をシームレスに利用できるルーターを準備中としており、オプションとしてFD-LTE利用サービスの提供を検討中だという。UQコミュニケーションズはFD-LTEサービスを提供しておらず、グループ企業であるKDDIが同サービスを提供していることから、KDDIが現行のWiMAXサービスで提供している「+WiMAX」に準ずるサービスを提供する可能性がある。
通信モードは、WiMAXのみ利用可能なモードと、WiMAX/WiMAX2+双方の利用可能なモードの2種類があるという。利用できるモードは端末の仕様によるものの、サービス開始当初はWiMAX2+のエリアが狭いことが予想されるため、WiMAXのみ選択できるモードはユーザーにとって利便性が高くなる仕様といえるだろう。
なお、現行のWiMAXサービスは利用制限のない高速無線通信サービスとして高い評価を得ていたが、現時点でWiMAX2+の利用制限は「検討中」(公開資料より)としている。
ほかに、WiMAXサービスと異なる点としてUIMカードの導入と電話番号の付与がある。UIMカードは契約回線の管理に利用され、microSIMカードで提供される。UQが認証したIMEI付与端末のみ利用でき、認証していない他通信事業者の端末やSIMフリー端末にUIMカードを挿入しても利用することはできない。
また、児童ポルノブロッキングの実施を予定しており、インターネットコンテンツセーフティ協会(ICSA)が提供する「児童ポルノ掲載アドレスリスト」に指定されたサイトは閲覧できない。