2001年に設立され、企業向けにソーシャルプラットフォームを提供する米ジャイブソフトウェアは9月3日、新たに日本オフィスを設立し、国内における事業を本格的に展開すると発表した。
同社の日本市場参入は、アジア太平洋地域における同社の事業拡大の一環で、オーストラリア、香港、ニュージーランド、シンガポールに次いで行われるもの。
同社の中核製品である「Jive」はすでに日本語化されており、1ユーザーあたり月額費用は12ドルから利用できる。
同社は、TISおよびリコーITソリューションズと国内の代理店契約を締結しており、実際のソリューションはこの2社から提供される。ジャイブソフトウェアの日本オフィスはパートナー向けのサポートやコンサルティングなどを行う予定だ。
米ジャイブソフトウェア プレジデント兼フィールドオペレーション ジェイ・ラーソン氏は、「世界の労働時間は延びており、日本の労働時間は20年前と比べて30%以上延びている。企業は生産性を上げるため、これまでERPシステムに投資を行ってきたが、それほど生産性は上がっていない。そのため、この分野の最適化のチャンスはまだまだある。現在の企業システムは、UI、モバイル対応、コアシステムへの統合が十分ではなく、従業員はメールに埋もれ、無駄なミーティングを行っている。ある調査会社の調査よれば、70%の企業がソーシャル技術を使っているが、3%の企業しか十分な効果を得られていない。我々は、ナレッジワーカーの生産性を20-25%上げることは可能だと考えている。 我々は企業のイントラネットのソーシャルプラットフォームを更新し、会社と従業員にコミュニケーションができる場を提供したいと考えている」と述べた。
また、なぜ日本なのかについて同氏は、「日本は大きな市場で、我々の製品にマッチした市場だ。需要も大きく、生産性向上に対するニーズも高い」と説明。
他社との差別化要因については、「我々はどうすればお客様に価値を提供できるかというノウハウを持っている。システムはオンプレミスでもクラウドでも使え、UIやモバイル対応も優れている。他社との統合性にも優位性がある。我々は他社よりも多くの成功事例をもっている。事例が重要だ。ベストプラクティスを共有できる」とし、過去の成功事例から最適解を提供できる点が他社との大きな違いだと強調した。
他社との接続性では、クライアントアプリでは、MS Office、Outlook、サーバアプリではSharePoint、SalesForce CRMとの接続性があるという。また、独自の企業アプリに対しては、Jive APIを使って使って開発できるという。
TISは金融、製造、流通/サービス、公共、通信をはじめとする実績のある業種を中心にリコーIT ソリューションズは、製造、金融を中心にJiveを販売していくという。