アドビ システムズは、リコーがデジタルカタログの制作において、同社の電子出版ソリューション「Adobe Digital Publishing Suite(以下、DPS)」を採用したことを、公式ブログ「Adobe Japan Corporate Communications Blog」にて発表した。
これまで、オフィス向け複合機やプリンターを製造・販売するリコーは、紙のカタログを主な営業ツールとして利用していた。しかし、数多くの機種のカタログを用意するには膨大な印刷コストがかかっていたため、2012年に全国約6,000人のセールス担当者へiPadを配布したことを機に、印刷コストの削減や営業活動の効率化を実現するため、DPSによるデジタルカタログの制作を決定した。
DPSはInDesignをベースとしているため、従来利用していた紙のカタログのコンテンツをそのまま利用することができる。さらに、DPSならではのインタラクティブ・コンテンツの制作も可能となったため、複合機やプリンターの操作をデジタルカタログ上でシミュレーションするなどの活用も行われている。これにより、詳しい操作や機能の説明の際に必要であったデモ機の使用機会が減ったため購入費や維持費の削減となり、それに加えてデモ機の運搬をせず、効率的に営業活動ができるようになった。
また、国内だけでなく世界各国に販売拠点を持つリコーでは、海外担当者からのデジタルカタログの評価が高いことから、北米をはじめ、シンガポール、オーストラリア、アジア圏でも翻訳したデジタルパンフレットが活用されている。さらに、「Adobe Analytics」との連携によるDSPの解析機能を使ってデジタルカタログの利用データを分析することにより、今後の販促活動に活用する予定とされている。