米国時間の8月27日、Facebookは「Facebook for Business」でプロモーションガイドラインの変更を発表しました。今回の改訂により、Facebookページ上でより柔軟なキャンペーンを行う事ができるようになったので、ぜひ変更点をチェックしてみてください!

こんにちは、SMMLabの藤田です。

これまでFacebook上でのプロモーションは、「Facebook.com上のアプリのキャンバスページまたは、Facebookページのアプリ内で運営する」必要がありましたが、今回のガイドライン改訂によって、いくつかのルールを守ればアプリを使わずにFacebookページ上でプロモーションを開催できるようになりました。

今回は、この改訂を解説したPDF(Facebook Promotion Guidelines)から変更点をまとめてご紹介します。

※Facebook Promotion Guidelines
https://fbcdn-dragon-a.akamaihd.net/hphotos-ak-ash3/851577_158705844322839_2031667568_n.pdf

まず、今回のガイドラインの変更はあくまでもFacebookページに適用されたものであり、これまでと同様個人用タイムラインをプロモーションに使用することはできないことに注意してください(「個人用タイムライン上のコンテンツのシェアを参加条件とすること」や「友達の個人用タイムライン上のコンテンツのシェアを追加の参加条件とすること」などは認められません)。

それでは実際のFacebookページ利用規約(プロモーションガイドライン)を見てみましょう。(9/1現在日本語でも改訂が反映されていました)

※Facebookページ利用規約(プロモーションガイドライン)
https://www.facebook.com/page_guidelines.php

E. プロモーション

1. Facebookを使ってプロモーション(コンテストや懸賞など)の告知や運営を行う場合、下記を行うことを含め、プロモーションの合法的な実施に責任を負います。

a. 公式ルールを設けること。
b. 提供条件や資格(年齢や居住地などの条件)を設けること。
c. プロモーションに関連して提供される賞品や賞金に適用される規則を遵守すること(必要な登録や、規制機関からの承認の取得など)。

2. Facebook上でのプロモーションには、以下を含める必要があります。

a. 応募者または参加者によるFacebookの完全な責任免除。
b. プロモーションはFacebookが後援、支持、または運営するものではなく、Facebookとは関係がないことの表明。

3. プロモーションは、Facebookページ上またはFacebookアプリ内で運営できます。個人用タイムラインを使ってプロモーションを運営することはできません(「個人用タイムライン上のコンテンツのシェアを参加条件とすること」や「友達の個人用タイムライン上のコンテンツのシェアを追加の参加条件とすること」などは認められません)。

4. 弊社は利用者によるプロモーション運営を支援しません。また弊社のサービスを利用してプロモーションを運営する利用者は、自己責任で運営することについて同意するものとします。

何が変わったのか? 変更点は5つ!

1.従来通り、アプリを使う他、Facebookページのタイムラインでもプロモーション(コンテストや懸賞など)開催が可能になった

※以下の文言が削除されました。
i. Facebook上でのプロモーションは、Facebook.com上のアプリのキャンバスページまたは、Facebookページのアプリ内で運営する必要があります。

2.ユーザーがページに投稿・コメント・いいね!することでキャンペーンに応募が可能になった

3.メッセージ機能を使って、キャンペーンの応募が可能になった

※以下の文言が削除されました。
iii. Facebookページへの「いいね!」や、スポットへのチェックイン、アプリとのつながり以外のFacebook機能を使った何らかの動作を実行することを参加または応募の条件とすることはできません。たとえば、ウォールの投稿に対して「いいね!」する、ウォールにコメントを投稿したり、写真をアップロードする、などの動作を参加または応募の条件とすることはできません。

iv. Facebook機能をプロモーションの参加または応募手段として使用することはできません。たとえば、Facebookページへの「いいね!」や、スポットへのチェックインにより、自動的にプロモーションに参加または応募するように設定することはできません。

4.いいね!をコンテストの投票機能として活用できるようになった

※以下の文言が削除されました。
v. 「いいね!」ボタンなどのFacebook機能をプロモーションの投票手段として使用することはできません。

ただし、引き続き個人のタイムラインでのプロモーション実施は禁止されていますので、「シェア」を応募条件にしたり、ユーザーのタイムラインに直接コンテストの写真をアップしてもらうことはできません。キャンペーンの情報が氾濫してユーザー体験が損なわれることや、ユーザーごとの公開範囲の設定によって、応募が確認できないことで問題が生じることを懸念しているのではないでしょうか。

具体的な例として「Jasper’s Market」の投稿が紹介されています。

新作のキウイカクテルの名前を募集します! この投稿にコメントしてください。
採用された方には500$分のお食事券を プレゼントします!!

このように通常の投稿で簡単にコンテストや懸賞が出来るようになったというのは、一人ひとりとじっくりコミュニケーションすることが可能なローカルビジネスのFacebookページには、かなりのメリットではないでしょうか?

5.Facebookの機能をつかって、当選通知を行うことが可能になった

※以下の文言が削除されました。
vi. タイムラインやfacebookページ上の、メッセージ、チャット、投稿で、当選発表はできません。

ただ、Facebookページ側から先にユーザーにメッセージを送信することはできないので、ページ投稿で当選者を発表して、その人からメッセージを送ってもらうといったように、オペレーションを工夫する必要があります。

Facebookキャンペーンにアプリは不要になるの?

Facebookは今回のガイドライン改訂の目的を「企業規模にかかわらずFacebook上でプロモーションを開催してほしいから」としており、モバイル対応と合わせてローカルビジネスでのFacebook活用の推進がFacebookの重要な戦略の一環であることをうかがわせます。

Facebookページ上で簡単にコンテストや懸賞が行えるようになったことは、ファンを楽しませエンゲージメントを高める方法が増えたということで、Facebookマーケティングの可能性がより広がったということが出来ると思います。

しかし、Facebookページの機能のみでは出来ることが限られますし、多くの参加者を集めるには投稿のリーチを広げるためのFacebook広告活用がポイントになるでしょう。また、何百人、何千人が参加するような大規模なキャンペーンだと、参加者の管理や当選者の選定、個人情報の取得など、難しそうな面もありますので、これまでのようにアプリを使った方が効果・効率が良い場合も少なくありません。

Facebookではページ上での開催とアプリの利用を、以下のようにそれぞれのメリットによって使い分けることを推奨しています。

Facebookページ上での開催メリット

  • 早くて簡単!
  • ニュースフィードにながれる
  • 投稿を宣伝することで広範なユーザーにアピール出来る

アプリを利用するメリット

  • ブランドにあわせて多様にカスタマイズ出来る
  • パーソナライズした体験を提供できる
  • ユーザーのデータが収集ができる

いずれにしろ、コンテストや懸賞を開催する際の制限が大幅に緩和されたことで、今まで出来なかったキャンペーンが可能になり、企画の自由度がアップしました。マーケターの方にとってはFacebookページの新しい活用法を考えるのが楽しみになったニュースではないでしょうか?

SMMLabでは今後、Facebookキャンペーンにどんな新しいタイプの事例が生まれてくるのか、注目していきたいと思います。

関連記事

【Facebook広告以外にこれだけはやっておきたい!】Facebookキャンペーンの参加者を増やす7つの方法

【アンケート調査結果大公開!】ユーザーは企業のFBページをどう見ている?~第3回Facebookユーザーの企業・ブランドFacebookページ利用実態調査2013~

集めたいターゲットに響く! Facebookキャンペーン設計の4つのポイント