バラクーダネットワークスジャパンは2013年8月29日、Barracuda Web Filterの最新ファームウェアであるバージョン7.0のリリースをリリースした。新バージョンの主な機能として、透過モードで稼働するSSLインスペクション機能、Webポリシー違反に対するプロアクティブなアラート、そして強力な新レポートエンジンなどの機能が含まれている。
ソーシャルメディアは、企業活動においても重要な役割を果たすようになっており、関連サイトを完全に遮断するのは得策ではない。また、ソーシャルメディアのポータルサイトの多くがインターネットトラフィックを暗号化しているため、これらの活動の規制と監視が困難になっている。米NSS Labsの最新レポートによると、Webトラフィックの25-35%がSSL通信であり、環境によってはSSL暗号化トラフィックが全トラフィックの最大70%を占める場合があるという。
Barracuda Web Filterのバージョン7.0では、きめ細かいレベルでソーシャルメディアの利用を規制し、監視できるようになった。主な機能は次のとおりだ。
「SSLインスペクション」によって、特定のカテゴリやドメインにおけるSSL暗号化トラフィックをスキャンして検査して、細かなポリシーを実行することができる。例えば、ソーシャルメディアをターゲットカテゴリとして設定し、関連するすべての投稿をアーカイブしてマルウェアから保護、あるいはYouTube.comをターゲットドメインとして設定し、リクエストをYouTube for Schools(学校向けのYouTube)のポータルに転送するように設定することなどが可能となる。
SSLインスペクションは、Barracuda Web Filter 610以上のモデルのフォワードプロキシ実装において有効であり、Barracuda Web Filter 910と1010モデルでは、透過的なインライン実装でも利用できる。
Barracuda Web Filterには、ハラスメント、武器、テロ、ポルノなどに関連するキーワードやフレーズの英語辞書が予め内蔵されている。これらのキーワードやフレーズが含まれているコンテンツがソーシャルメディアのポータルサイトや検索エンジンに投稿された場合、自動的にアラートが生成される。また、独自のキーワードやフレーズを監視対象に追加することも可能だ。アラートはリアルなネットワークユーザの個人情報とタグ付けされ、ソースや個別のオンラインプロファイルを容易に特定することができます。
Barracuda Web Filterには、60以上にも及ぶレポートのテンプレートが用意されており、ハードウェアやソフトウェアを必要とせずに利用することができる。バージョン7.0では、高性能を意図して設計されたレポートエンジンが新たに追加され、ソーシャルメディアポータル、メディアサイトのストリーミング、ゲームサイト、または他のカテゴリにおいて、ユーザの詳細な利用状況を可視化したレポートが、新たに20種類以上も用意された。
最新バージョンでは、Barracuda Web Filterの機能がさらに拡張されており、インバウンドとアウトバウンドのマルウェアプロテクション、コンテンツフィルタリング、アプリケーションのコントロールと監視機能を通じて、包括的なWebコンテンツセキュリティを実現している。また、ネットワーク外のノートPCやタブレットに対応したエージェントも含まれている。
本製品のラインアップは広範で、シングルデバイスでスループットが2Gbps、TCP同時接続数が最大100,000までサポートしており、スケーラビリティと冗長化のために複数のデバイスをクラスタ化することも可能だ。統合レポート機能により、専用のレポート機器は不要で、複数のデバイスをBarracuda Cloud Controlポータルを通じて一元管理して、分散化した組織に対して統一されたインターネットポリシーを実行することができる。