Broadcomは8月30日、「WICED(Wireless Internet Connectivity for Embedded Devices)」ポートフォリオを拡充する「WICED Direct」を発表した。
「WICED」は、様々な家庭用機器にインターネット接続機能を簡単に実装するためのプラットフォームで、WICEDとWi-Fi Directの統合により、スマートモバイルデバイスを介してクラウドとシームレスに通信するウェアラブル製品を迅速に開発できるようになるという。
WICEDポートフォリオは、低消費電力、高性能、相互接続可能な無線技術をデバイスに組み込むための基盤を提供する。すでに、同製品により、血圧モニタや、血糖値計、スマートウォッチ、フィットネスブレスレッドなどの健康管理機器が設計されている。
ウェアラブルテクノロジーが注目される中で、その潜在能力を発揮するには、これらのデバイスをスマートフォンに接続するための無線接続技術が鍵となる。同製品で対応する主な通信技術は4つ。NFC(近距離無線通信)は、ウェアラブルデバイスをスマートフォンにタップするだけでセキュアな通信を開始できるようにする。これにより、複雑なメニューや面倒なセットアップは不要になる。Bluetooth SmartとWi-Fiは、最低限のバッテリ消費でウェアラブルデバイスからデータ(消費カロリー、心拍数など)を収集し、スマートフォンやクラウドに転送できるようにする。そしてWi-Fi Directは、アクセスポイントやコンピュータなしで2台のWi-Fiデバイス同士の直接接続を実現する。
また、ロケーションテクノロジーを搭載したウェアラブルデバイスは、医療環境内で医師が患者の居場所を把握したり、小売業者がターゲットを定めた広告を送信するなど、新たな用途を実現するとしている。