消費者を巻き込んだ新たな取り組みに積極的なローソン。そんなローソンが行った「HackaLawson2013」アイデアソンの模様と、ソーシャルメディア担当・白井氏のお話をご紹介します!
こんにちは、SMM Labの大森です。
先日行われた、株式会社ローソンによる共創イベント『HackaLawson2013』。
「ローソンとできるソーシャルチェンジ(社会貢献)」をテーマに、ローソンが提供するデータを活用したアプリやサービス案を、社外の一般参加者から公募するというものです。
イベント参加者がたくさんのアイデアを出し合う「アイデアソン」と、アイデアをアプリなどのカタチにする「ハッカソン」が行われましたが、今回は、8/19に開催され約60名の参加者が集った「アイデアソン」の様子をレポートします。
ローソンが「マチを活性化」するためのイノベーションを求めて開催
株式会社ローソン 取締役 代表執行役員 COO 玉塚元一氏による、以下の開会のあいさつからアイデアソンは始まりました。
「ローソンは、『私たちは”みんなと暮らすマチ”を幸せにします。』という企業理念の元、全国で約1万1000店舗を運営しています。また、約15~20万人の仲間が働いてます。
さまざまな街に出店しているローソンは、ユニークで社会的な インフラ、プラットフォームだと思うんですよね。だから、それぞれの“マチを幸せにする”という企業理念を実現するためには、ありとあらゆることにチャレンジしていこうというのがローソンの考え方なんです。
そのためにいちばん大事なのは、街ごとのお客様のニーズに合った商品やサービスをタイムリーに提供することです。 POSデータ、会員5500万人を抱えるPontaカード、ソーシャルメディアなどの情報を活用すれば、それぞれの街に住む、さまざまなお客様を幸せにするための商品・サービス、アプリ、ソリューションを生み出せる可能性は大きいだろうと考えています!
…ですが、どうしてもわれわれローソンの内部にいる人間だけでは、凝り固まった意見になりがちです。
そこで、参加者のみなさまの外からの視点で、新鮮なアイデアをいただき、”ソーシャルチェンジ”を起こしていきたいと思い、この会を設けさせていただきました。」
内部データを用いながら、社外の視点から自由な発想のアイデアが
そしていよいよアイデアソンがスタート。
参加者が参考にできたデータは下記の通り。
- ローソンのPOSデータ(今回のイベント用のダミーデータ)
- ローソン店舗の位置情報データ
- ローソンが運営するソーシャルメディアAPI(Facebook/Twitterなど)
- ローソンキャラクター(あきこロイドちゃん 3Dデータ/音声データ)
どれもマーケティングやプロモーションの現場で使われるリアルなデータばかりですね。
まずはデータや、普段ローソンを利用して感じることなどを元に個人でのアイデア出し。その後ペアワークを経てブラッシュアップされたアイデアをシートに書き出します。
- 人気オリジナル商品「からあげクン」が、近くの店舗で揚がった情報をSNSでリアルタイム発信
- ローソンのキャラクター「あきこちゃん」がガイドする「ママサポート」アプリ
- リアル店舗を巻き込んだ「あきこロイドちゃん」育成ゲーム
- トイレ利用を来店動機にするための施策
などなど、自由な発想から個性豊かなアイデアがたくさん出てきました!
ソーシャルメディア担当者が考えるこのイベントの意味とは?
当イベントの審査員でもあり、同社 マーケティングステーション 広告販促企画部 マネジャー、ソーシャルメディア担当の白井明子氏に今回のイベントについてお伺いしました。
――ローソンでソーシャルメディアを担当している白井さんから見て、このイベントはどんな意味がありますか?
「ソーシャルメディアがあることによって、個人の方がつくったものが世界に広まったりする可能性が大きくなりました。今回、このアイデアソンで生まれたものがソーシャルメディアを通じて広まったりすることがあればいいですね。
また、このイベントの参加者が2日間で定員に達したことも、ソーシャルメディアでの告知がなかったら成しえなかったと思います。」
――今回のようなオープンな場で意見・アイデアを求めるのは、ソーシャルメディアと通じる部分がありますよね。
「たしかにイベントのテーマのような、生活をちょっとよくするための改善案などがソーシャルメディアに集まることはよくありますね。
ただ、ソーシャルメディア上では、良い意見もどんどん流れてしまいますので、それらを切り取り組み合わせて、新たなイノベーションに繋げるには、こういったアイデアソンのような場があることは非常に意義深いです。」
取材後記
ローソンのデータを活用できるという条件の元、一般の方からオープンな場で自社のマーケティングソリューションのアイデアを募ったこのイベント。
思いもよらない斬新なアイデアが集まり、主催者の狙い通りだったようです。このイベントで生まれたアイデアやソリューションが実際にリリースされるのか、今後の展開が気になりますね。
また、ソーシャルメディアでもユーザーの声に積極的に耳を傾けて「共創」することが浸透してきていますが、リアルな場での「共創」に大きな可能性を感じられるイベントでした。
社内で解決しきれない悩みがあったら、思い切ってみなさんの会社も”共創イベント”を実施してみてはいかがですか?
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