開示請求レポート

米Facebookは8月27日(米国時間) 、各国政府による個人情報の開示請求レポートを公開した。レポートでは、2013年上半期の半年間で開示請求された数と開示に応じた割合が公開されている。

Facebookでは「透明性と信頼性がFacebookにとって重要な要素」としており、サービス利用者に対して、厳密なガイドラインをもってデータ開示請求に対応していること示すためのレポートだという。

請求数を公表するにあたっては、同社やGoogleといった米ネット企業が米国家安全保障局に協力して個人情報の提供を行っているとされる「PRISM」への関与を否定する意味合いもあるとみられる。

レポートでは、Facebookに対してサービス利用者に関する情報を請求した国や、開示請求の数、請求によって指定されたアカウント数、一部データの開示が法律で義務づけられている請求の割合が公開されている。

Facebookが個人情報の開示を行う場合、法的不備がある要求については回答を拒否しており、過度に請求範囲の広い請求やあいまいな請求については開示範囲を絞って回答しているという。

主な国の請求数や指定アカウント数、一覧は以下の通り。

国家名 合計請求数 請求があったアカウント数 一部データを開示した割合
イギリス 1,975 2,337 68%
イタリア 1,705 2,306 53%
インド 3,245 4,144 50%
オーストラリア 546 601 64%
カナダ 192 219 44%
ドイツ 1,886 2,068 37%
フランス 1,547 1,598 39%
韓国 7 15 14%
台湾 229 329 84%
日本 1 1 0%
米国 11,000~12,000 20,000~21,000 79%

Facebookでは今後、定期的にレポートを公開すると共に、実数が公表されていない米国については「実数が公表できないのは、米国の法律によるもの。政府に対して、引き続き情報公開を働きかけると共に、法改正が行われた場合は速やかに情報を公開する」としている。

なお、その他国家のデータについては、各国政府による請求レポートページで公開されている。