ラピスセミコンダクタは8月27日、スポーツ&フィットネス機器、ヘルスケア機器などに最適なBluetooth v4.0 Low Energyに対応した2.4GHz無線通信LSI「ML7105-002」を発表した。
スマートフォンやタブレット端末、ノートPCなどのモバイル端末では、Bluetooth SIGが提唱する従来からのBluetoothに加え、Bluetooth Low Energyへの対応が進みつつある。主要なモバイル端末向けOSによる正式サポートも表明され、今後発売される多くの端末がBluetoothおよびBluetooth Low Energyの双方に対応すると見込まれる。
これに伴い、スマートウォッチ、ヘルスケア機器、フィットネス機器などの、スマートフォンやタブレット端末との連携により、利便性が向上する機器においても、Bluetooth Low Energy対応が加速している。これらは、電池駆動の機器が多く、バッテリ寿命の長期化のため、低消費電力化が求められていた。
これらの要求に対応するため、同製品では、アクティブ状態の低消費電流を保ちつつ、従来品より平均電流を半減させた。平均電流とは、パケット送受信を一定間隔で繰り返す際のアクティブ状態とスリープ状態の平均の電流値のこと。状態遷移に要する時間を削減することで、平均電流を半減、バッテリの寿命を2倍にすることが可能となった。これにより、CR2032のコイン電池を使用したBluetooth Low Energy対応機器でのバッテリ寿命が、24時間連続動作時でも2年間以上使用することが可能となったとしている。
具体的には、Bluetooth SIG Core Spec v4.0に準拠する他、低消費電力RFブロック、汎用プロセッサCortex-M0、プログラム格納用64KB ROM(CODE ROM)、データ格納用16KB RAM(DATA RAM)、ユーザープログラム格納用12KB(CODE RAM)、Bluetooth LE single modeに準拠したベースバンドコントローラ、Bluetoothホストコントローラインタフェース用UART、カスタムホストコントローラインタフェース用SPI SLAVEなどを搭載している。また、間欠送受信に対応するためのLow Power Clock(32.768kHz)をサポートする。電源電圧は3.3V Typ.(1.6~3.6V)、消費電流はスリープ時で0.7μA、送受信時で10mA以下となっている。
なお、パッケージは5.0mm×5.0mm×0.8mmの32ピンQFN。サンプル価格は500円(税別)。すでに量産出荷を開始している。