Googleは8月26日、Nexus 7 2013年モデルを8月28日午前0時より発売すると発表した。同モデルは、解像度がWUXGA(1920×1200)のIPS液晶を搭載し、SoCにQualcommのSnapdragon S4 Proを採用。前モデルから着実なスペック強化を図った。

Nexus 7表面

裏面

下部

右側

上部

左側

前モデルに引き続きASUSと共同で開発した2013年モデルは、「Wi-Fiモデル」と「LTEモデル」の2モデル3機種が投入される予定で、それぞれの発売日時、販売価格は以下の通りとなる。

モデル名 16GB Wi-Fi 32GB Wi-Fi 32GB+LTE
発売日時 8月28日午前0時 8月28日午前0時 9月中旬以降
販売価格 2万7800円 3万3800円 3万9800円

Nexus 7は、Google Playや家電量販店、ネット通販サイトで購入することができる。また、家電量販店とネット通販サイトについては、26日より既に予約の受付を開始している。家電量販店やネット通販サイトの販売パートナーは以下の通り。

アマゾン ジャパン、イオンリテール、エディオン、ケーズホールディングス、KDDI、コジマ、上新電機、ソフマップ、ビッグカメラ、ピーシーデポコーポレーション、ベスト電器、ヤマダ電機、ヨドバシカメラ、楽天、ほか(50音順)

なお、KDDIは携帯キャリアだがLTEモデルの販売は行わず、Wi-Fiモデル2機種(16GB、32GB)のみ取り扱うと発表している。

また、日本は、米国とカナダに次ぐ3カ国目の発売対象国となっており、LTEモデルについては北米に準拠したSKUが投入される。対応周波数は以下の通りとなる。

通信方式 対応周波数(単位はMHz) 対応バンド番号
4G LTE 700、750、850、1700、1900、2100 バンド1、2、4、5、13、17
HSPA+ 850、900、1900、2100、AWS(1700、2100) バンド1、2、4、5、8
GSM 850、900、1800、1900 -

LTEモデルについては、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、イー・アクセスのSIMを挿すことで通信できるようになるが、LTEで通信できるキャリアは2100MHz帯(バンド1)を持つNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクとなる。一方、HSPA+による通信では、KDDIを除く3キャリアでの通信が可能だ。なお、携帯キャリアで動作確認を行っているわけではないため、実際に利用を検討する場合には注意が必要となる。

本体の仕様

本体の主な仕様では、解像度がWUXGA(1920×1200)の7.02インチIPS液晶を採用。ディスプレイの精細度を表わすppi(pixel per inch)が323ppiとなり、いわゆる「Retina Display」を実現。耐擦傷性に優れたCorning Glassを表面ガラスに採用している。

ワイヤレス機能については、Wi-FiのIEEE802.11 a/b/g/n(2.4/5GHz)に対応。Bluetooth 4.0、NFCも引き続き搭載するほか、新たに非接触充電規格の「qi(チー)」に対応する。

本体サイズは114mm(横)×200mm(縦)×8.65mm(厚さ)となり、2012年モデルから1.8mmの薄型化を実現した。また、ディスプレイ周りの幅についても、2.75mm狭めることができたという。

重量は、Wi-Fiモデルが290g、LTEモデルが299gとなる。Wi-Fiモデルは2012年モデルより50gの軽量化を果たしたが、ネット閲覧時のバッテリー駆動時間は前モデルから1時間延び、10時間となった。バッテリー容量は3950mAh。

バッテリー駆動時間の延長に大きく貢献を果たしたのは「採用SoCの変更」(担当者)で、nvidiaのTegra 3からQualcommのSnapdragon S4 Pro 1.5GHzとなった。GPUはAdreno 320 400MHzで、「前モデルに比べて4倍の性能を持つ」ものだという。RAMメモリの容量は2GB。

カメラは背面が500万画素、前面が120万画素となる。前面カメラについてはオートフォーカス非対応の固定フォーカス。搭載センサーは、GPS、ジャイロスコープ、加速度センサー、コンパス、環境光センサー。

入出力はMicro USB、SlimPort、3.5mmステレオヘッドフォンミニジャック、マイク。

全てが1つに収まっているデバイス

Googleは、Nexus 7の発表に合わせて都内で会見を行い、同社 エンジニアリングディレクターのクリス・ヤーガ氏がNexus 7 2013年モデルの説明を行った。

ヤーガ氏は、ハードウェアの改良点を一つずつ挙げて新モデルの魅力を大きくアピール。特に説明に力を入れていたのは、Android4.3でのOpenGL 3.0のサポートと組み合わせた3Dグラフィクスの美しさで、「モンスターブレード」というゲームアプリを実際に立ち上げてデモを行った。

クリス・ヤーガ氏

OpenGL 3.0に対応した

モンスターブレードの実機デモ

市場に目を向けると、タブレット向けゲームアプリの伸びが顕著だといい、新OSの登場でその勢いが増す期待も口にした。

「ゲームアプリTOP20のうち、19個はタブレット向けに最適化されたアプリだった。Android4.3では、Google Playゲームという専用のプラットフォームで友人と簡単に繋がり、簡単に新しいゲームを見つけることができる」(ヤーガ氏)

ほかにも、Nexus 7とAndroid4.3の魅力を大いにアピールしたヤーガ氏は、「新しいNexus 7は持ちやすくて高解像度、バーチャルサラウンドといった要素が全て1つに収まっているし、実際に触れて試してほしい」と、新Nexus 7を強くアピールしていた。