NXP Semiconductorsは、RFID技術を製品に組み込みたいと考えるエレクトロニクス機器メーカー向けに、新しいオンライン・ソフトウェアツール「RFID PCB Antenna Designer」を提供することを発表した。

UHFアンテナの設計は一般的なHFアンテナに比べて複雑で、エレクトロニクス機器の設計上の制約についての専門的な知識が必要になるが、同ツールを使用することでUHFアンテナ設計の豊富な経験がなくても、プリント回路基板(PCB)に840~960MHzのUHF帯のアンテナを実装し、製品に組み込めるようになると同社では説明する。

具体的には、PCB基板上で使用可能な面積や目標とするパフォーマンス、基板素材、アプリケーション領域で対象とする周波数帯、といったパラメータを入力するだけで、それぞれのアプリケーションに合ったターンキーのUHFアンテナの設計が可能となるほか、UCODEポートフォリオのあらゆる機能を包括的に概観でき、設計するアプリケーションに適切なUCODEを選択することが可能になるという。

なお、同ツールは電磁分野で使用されるあらゆる周波数帯のシミュレーションを可能にする高性能なソフトウェアを開発・提供しているComputer Simulation Technology(CST)と、エレクトロニクス産業でのオンライン設計サポートに対し、クラウドアプリケーションを利用した革新的なエンジニアリングソリューションを提供しているTransim Technologyの協力を得て開発されたもので、現在、SOT902パッケージのUCODE I2C、SOT886パッケージのUCODE G2iL、SOT886 パッケージのUCODE G2iMをサポートする形で一般提供を開始したとしている。