イグアスは14日、3DシステムズのVice president & General Managerのミケレ・マルケサン氏を招き、3Dプリンタに関するメディア懇親会を開催した。
同社は、2012年に3Dプリンタのショールーム「CUBE」を東京都・渋谷に開設。2013年6月には、同ショールームにて3Dシステムズの低価格パーソナル3Dプリンタ「Cube」の展示および日本国内での修理などのサービスを開始して話題となった。
イグアスは3Dプリンタのショールーム「CUBE」を展開。同じ建物の1階には、懇親会の会場にもなったものづくりカフェ「Fabcafe」があり、この施設でもCUBEの時間貸しなどを行っている |
イグアスの3Dプリンタに対する取り組み。「CUBE」をはじめ、3Dシステムズの製品を取り扱う代理店という側面もある |
今回、「CUBE」などのパーソナル向け3Dプリンタから高機能な業務用3Dプリンタまで取り扱う3Dシステムズのマルケサン氏が来日。同氏がプレゼンテーターを務め、3Dシステムズが展開する3Dプリンタを取り巻く現在の状況や米国での事例、そして今後の展開が語られた。
3Dシステムズは、米国を拠点として3Dプリンタの開発・製造・販売を行っている企業。研究開発を行うための施設「グローバルイノベーションセンター」をアメリカ、ヨーロッパなどの各地に11カ所設置し、3Dプリンタで出力する材質(マテリアル)などの自社開発に取り組んでいる。
同社の3Dプリンタはさまざまな分野で活用されており、航空宇宙や防衛関連の用途で最終パーツとして利用可能なパーツの出力も可能とのこと。個々人によって必要となる器具の形状が異なる医療分野での活用もめざましいという。
3Dシステムズが展開する3Dプリンタのラインナップ |
3Dプリンタで出力可能なマテリアル(材料)は100種類を超え、ポリカーボネートのような柔らかい素材からチタンなどの金属までカバーする |
同社の3Dプリンタを活用している企業の一覧 |
また、一般向けの取り組みとして、3Dプリンタ本体の販売のみならず、多様なサービスを提供している。オンラインで出力注文を受け付けるサービスも展開しており、利用者が写真を送付することで3Dプリンタ製のリアルなフィギュアを作成できる「3DMe」や、ディズニーとコラボし、子どもの顔とディズニープリンセスの身体を組み合わせたフィギュアを作るサービスが紹介された。
そのほか、簡単な操作で3Dデータを作ることができるタブレット端末向けアプリ「Cubify Draw」をリリースしている。各サービスの対応言語は英語だが、日本語へのローカライズも今後検討するということだ。
オンラインで注文を受け付ける出力サービスを展開 |
ディズニーとコラボした3Dプリンタ製フィギュア(画像左)、スマートフォンのケース作成サービス(画像右) |
タブレット端末を操作してお絵かき感覚で3Dデータを作成するアプ「Cubify Draw」 |
同社の3Dプリンタはヤマダ電機でも取り扱いが開始されるなど触れる機会が増えている。マルケサン氏は日本について「創造力豊かなマーケット」と評し期待を寄せていたため、各サービスの日本語のローカライズはじめ、今後の展開にも期待したい。