お盆シーズンにまとまった休みを取る人も増える今日この頃だが、この夏に会期の終わりを迎える展覧会も多い。ここでは、8月下旬~9月初旬に会期が終了する都内開催の展覧会の中から、デザイン・アートの分野で注目度の高いものをまとめて紹介する。
"茶碗から都市まで"デザインする榮久庵憲司の軌跡を追う
インダストリアルデザイナーの榮久庵憲司と、同氏が率いる創造集団「GK」によるデザイン活動を紹介する「榮久庵憲司とGKの世界ー鳳が翔く」。戦後の復興期より60年にもわたり、インダストリアルデザインを中心に日本のデザインシーンを牽引してきた榮久庵およびGKが生んだ数々の製品を、インスタレーション作品などとあわせて紹介する。
会期は9月1日まで、開場時間は10:00~18:00(入場は17:30まで)。入場料は一般1,000円、65歳以上・大高生800円、中小生500円。
"史上最高額の写真家"アンドレアス・グルスキーの日本初個展
ドイツの現代写真を代表する写真家の初個展「アンドレアス・グルスキー展」。1980年代の初期作品から、クリスティーズ・ニューヨークで現存する写真家の作品として史上最高額で落札された「ライン川II」(1999年)、日本に関連した「東京証券取引所」(1990年)といった代表作のシリーズに加え、最新作の「カタール」まで、グルスキー自身が厳選した約65点の作品が紹介される。
会期は9月16日まで(火曜休館)、開場時間は10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで、金曜日は20:00まで)。会場は乃木坂の国立新美術館 企画展示室1E。入場料は一般1,500円、大学生1,200円、高校生800円(いずれも当日料金)、中学生以下は無料。
岩石の爆破の瞬間を捉えたシリーズ写真を展示
写真家・畠山直哉の個展「Blast」。畠山の代表作のひとつである、発破技師とともに岩石の爆破の瞬間を捉えたシリーズ「Blast」を、未発表作品を含む新たなセレクションで再構成して展示する。
会期は9月7日(日月祝は休廊)、開場時間は12:00~19:00。入場無料。
キギ、トラフらが出展、"紙"の魅力に迫る企画展
造形表現の素材としての紙の魅力に迫る「PAPER ― 紙と私の新しいかたち ― 展」では、植原亮輔と渡邉良重(キギ、アートディレクター)、鈴木康広(アーティスト)、寺田尚樹(建築家、デザイナー)、トラフ建築設計事務所など、現在活躍している作り手による、「紙」の魅力を引き出した作品を紹介する。
会期は9月8日まで(月曜休館)、開場時間は10:00~18:00(入場は17:30まで)。入場料は一般600円、大高生・65歳以上450円、中学生以下は無料。
竹尾 見本帖本店で紙の印刷物コレクションを展示
グラフィックデザイナー・八木保の作品展「紙とグラフィックデザイン―八木保の選択眼」は、同氏が2011年に刊行した書籍「THE GRAPHIC EYE of TAMOTSU YAGI―八木保の選択眼」にて紹介された作品を中心に展示。それと共に、同氏がこれまでに収集してきた紙の印刷物コレクションを公開する。
会期は8月30日まで(土日祝休み)、開場時間は10:00~19:00。会場は東京都・神保町の竹尾 見本帖本店2階。入場無料