NXP Semiconductorsは、DDR4 SDRAMメモリを使用したサーバアプリケーション向けに、ファストモードプラス(Fm+)のI2Cバスバッファ「PCA9617A」を発表した。
同製品は、電圧レベル変換機能を備えたバスバッファで、最大1MHzのバス速度に対応し、CPU側の0.8Vの電圧レベルをSDRAMモジュール側の2.5Vに変換することができるため、最新のDDR4技術を採用した次世代サーバシステムの設計が可能になる。I2Cバスは、すでにバスシステム管理および制御技術に幅広く導入されており、様々なコンピュータやエンタープライズ機器向けアプリケーションで使用されている。「PCA9617A」はサーバ向けに設計された初のFm+デバイスで、最大1MHzのファストモードに対応し、より大きなバス負荷容量での動作を可能にする一方で、ファストモードから標準モードへの下位互換性も備えている。
また、CMOS集積回路である他、電圧レベル変換中もI2Cバスシステムの動作モードや機能を全て維持すると同時に、データ(SDA)とクロック(SCL)の両方のラインに双方向のバッファリングを提供することによってI2Cバスを拡張し、1MHz動作時に1個のバスを最大550pFの2つのセクションに分割することができる。「PCA9617A」を使用することで、バス負荷静電容量のバッファリング機能を持ったシステムの設計が可能になり、電圧レベルの変換機能が提供される。「PCA9617A」のSDAピンおよびSCLピンはいずれも過電圧保護機能を備え、電源オフ時にはハイインピーダンスとなる。
なお、パッケージはTSSOP8(MSOP8)の「DP」と、さらに小型のリードレスHWSON8の「TP」の2つで提供される。価格は1万個発注時で0.54ドル。「PCA9617ADP/TP」はすでに量産を開始している。合わせて、評価用サンプルおよびデモボードを提供している。