エプソンは8月7日、ビジネスプロジェクター4機種とビジネス&ホームプロジェクター1機種、ホームプロジェクター5機種の合計10機種を発表した。なお、1機種はスクリーン付きモデルとなる。
ビジネスプロジェクターの4製品は、ローエンドモデルの「EB-X24」、「EB-W18」、「EB-X18」、「EB-S18」。4機種は共通の仕様として、「ピタッと補正」、「HDMI入力」、「カラーユニバーサルデザイン」に対応している。
また、ビジネスからホームまで様々な利用シーンで利用できる「EH-TW410」についても、ビジネスプロジェクターとしてラインナップされている。こちらも「ピタッと補正」、「HDMI入力」、「カラーユニバーサルデザイン」に対応しているほか、ホームユース向け機能として、「ダイナミック」、「リビング」、「シネマ」、「ゲーム」という4つのカラーモードが用意されている。
一方、ホームシアタープロジェクターは、「EH-TW8200W」、「EH-TW8200」、「EH-TW7200」、「EH-TW5200S」、「EH-TW5200」の5製品。「EH-TW8200W」、「EH-TW8200」は、同社の人気モデル「EH-TW8100W」、「EH-TW8100」の後継機種で、それに加えて廉価版の「EH-TW7200」が加わった。残りの「EH-TW5200S」、「EH-TW5200」については、10万円前後の安価なモデルながら、3D表示に対応した1080p出力モデルとなる。
ビジネスプロジェクター
同ラインナップは全てローエンドモデルながら、投影方式として3原色液晶シャッター式を用いている「3LCD」を採用。一般的にプロジェクターで明るさを表わす「lm(ルーメン)」は、投写している色が全て白い「全白」で計測を行っているが、エプソンでは全白と同時に「カラー光束」も計測。3原色を重ねて様々な色を出力しても、明るさが白と変わらない表示が可能だという。
ほかに共通仕様として、オプションで販売される無線LANユニット「ELPAP07」を装着することで、PCやスマートデバイスと接続することができる。スマートデバイス向けに提供されるアプリ「Epson iProjection」を利用することで、端末内に保存されているドキュメントファイルや写真だけでなく、Evernoteなどのクラウドサービスに保存されているファイルも表示可能。
ハード面では、全モデルがA4サイズで重さ2.4kgの小型・軽量ボディとなっており、手軽に持ち運ぶことが特徴だという。カラーユニバーサルデザインを採用しており、本体LED点灯色や、リモコンボタンの色、環境設定メニューなどが色覚の個人差を問わずにできるだけ多くの人が見やすいように配慮されている。
更に、投写を行った際に、設置角度などの問題から映像が台形に表示されるゆがみを自動補正する「タテ自動台形ゆがみ補正機能」や、本体に備え付けてあるレバーをスライドすることでゆがみを補正できる「スライド式ヨコ台形補正機能」を搭載。簡単で素早く綺麗な映像投写を行えるという。
型番 | EB-X24 | EB-W18 | EB-X18 | EB-S18 |
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明るさ(カラー/全白) | 3,200/3,200lm | 2,900/2,900lm | 2,900/2,900lm | 2,900/2,900lm |
コントラスト比 | 10,000:1 | |||
解像度 | XGA(1,024×768) | WXGA(1,280×800) | XGA(1,024×768) | SVGA(800×600) |
色再現性 | 1677万色 | |||
本体サイズ | 横 297mm × 奥行き 234mm × 高さ 77mm | |||
重量 | 約2.4kg | |||
ビデオ対応信号 | NTSC/PAL/SECAM/D4/DVDコンポーネント | |||
映像入力端子 | ミニD-Sub15pin/RCA/S端子/HDMI | |||
音声入力端子 | RCA、R/L | |||
制御入出力端子 | USB端子タイプB(USBディスプレイ用/プロジェクター制御用) | |||
USBストレージ | USB端子タイプA | |||
スピーカー | 2W | |||
明るさ(F値) | 1.6~1.74 | 1.58~1.72 | 1.44 | |
焦点距離(mm) | 18.44~22.08 | 16.9~20.28 | 16.7 | |
倍率 | 1.2 | 1.35 | ||
消費電力(ノーマル/エコ) | 283/207W | |||
待機電力(ネットワーク監視/待機) | 2.9/0.3W | |||
同梱品 | ACケーブル/ミニD-Sub15pin/リモコン/USBケーブル/取扱説明書など | |||
価格 | オープン | |||
市場予想価格 | 9万円台後半 | 8万円台後半 | 7万円台後半 | 4万円台後半 |
発売日 | 8月29日 |
ビジネス&ホーム両面で活用できる「EH-TW410」
「EH-TW410」は、価格を抑えたエントリーモデルながら、コントラスト比が12,000:1、カラーの明るさが2,800lmなどの性能を持つ。3LCD方式を採用しているほか、無線LANユニット対応、スマートデバイスアプリ連携機能といった、ビジネス向けラインナップと同等の機能を搭載している。発売は8月29日。
型番 | EH-TW410 | |||
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明るさ(カラー/全白) | 2,800/2,800lm | |||
コントラスト比 | 12,000:1 | |||
解像度 | WXGA(1,280×800) | |||
色再現性 | 1677万色(8bitカラープロセッシング) | |||
本体サイズ | 横 297mm × 奥行き 234mm × 高さ 77mm | |||
重量 | 約2.4kg | |||
ビデオ対応信号 | NTSC/PAL/SECAM/480i 60Hz/480p 60Hz/720p 60Hz/1080i 60Hz/1080p 60Hz/1080p 24Hz/1080p 30Hz | |||
映像入力端子 | ミニD-Sub15pin/RCA/S端子/HDMI | |||
音声入力端子 | RCA、R/L | |||
制御入出力端子 | USB端子タイプB(USBディスプレイ用/プロジェクター制御用) | |||
USBストレージ | USB端子タイプA | |||
スピーカー | 2W | |||
明るさ(F値) | 1.58~1.72 | |||
焦点距離(mm) | 16.9~20.28 | |||
倍率 | 1.2 | |||
消費電力(ノーマル/エコ) | 283/207W | |||
待機電力(ネットワーク監視/待機) | 2.9/0.3W | |||
同梱品 | ACケーブル/リモコン/取扱説明書など | |||
価格 | オープン | |||
市場予想価格 | 5万円台後半 | |||
発売日 | 8月29日 |
ホームシアタープロジェクター「dreamioシリーズ」5製品
ホームシアタープロジェクター5製品「EH-TW8200W」、「EH-TW8200」、「EH-TW7200」、「EH-TW5200S」、「EH-TW5200」は、全モデルが3D表示、1080pのフルHD表示に対応している。
「EH-TW8200W」、「EH-TW8200」は、コントラストが前モデルから約2倍の600,000:1に向上。さらに映像の解像感を向上させる「超解像技術」と、動きの素早い動画をなめらかに再生する「フレーム補完技術」は、新たに3D映像出力中にも動作するようになったという。「EH-TW8200W」は、映像の劣化がなく、無線で映像を出力できる「WirelessHD」にも対応している。
「EH-TW7200」は広範囲のレンズシフトが特徴で、上下96%、左右47%の可動範囲を持ち、短焦点レンズを採用しているため、6畳間(3.6m×2.7m程度)でも80型~100型の大画面映像を出力できるという。
また、「EH-TW5200S」、「EH-TW5200」は、小型の筐体を採用しており、フルHDプロジェクターを手軽に楽しめるというコンセプトで開発されたモデル。スマートフォンやタブレット端末とケーブル1本で接続できるMHLに対応したほか、80型スクリーンをセットにした「EH-TW5200S」が用意されている。
なおエプソンでは、3D対応ホームプロジェクターの体験イベントを11月2日~10日の期間に、東京都墨田区の「東京スカイツリー」で開催する。入場料は無料。
「EH-TW8200W」、「EH-TW8200」、「EH-TW7200」は10月発売、「EH-TW5200S」、「EH-TW5200」が8月29日発売を予定している。
型番 | EH-TW8200W | EH-TW8200W | EH-TW7200 | EH-TW5200S | EH-TW5200 |
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明るさ(カラー/全白) | 2,400/2,400lm | 2,000/2,000lm | |||
コントラスト比 | 600,000:1 | 120,000:1 | 15,000:1 | ||
解像度 | フルHD(1,920×1,080) | ||||
色再現性 | 約10億7,000万色(フル10bitカラープロセッシング)※一部12bit処理 | 約10億7,000万色(フル10bitカラープロセッシング) | |||
本体サイズ | 横 466mm × 奥行き 395mm × 高さ 140mm | 横 297mm × 奥行き 247mm × 高さ 105mm | |||
重量 | 約8.6kg | 約8.4kg | 約2.8kg | ||
ビデオ対応信号 | NTSC/PAL/SECAM/480i 60Hz/480p 60Hz/720p 60Hz/1080i 60Hz/1080p 60Hz/1080p 24Hz/1080p 30Hz | ||||
RGB対応信号解像度 | SXGA/WXGA/XGA/SVGA/VGA | ||||
映像入力端子 | ミニD-Sub15pin/3RCA(コンポーネント)/1RCA/HDMI×2 | ミニD-Sub15pin/1RCA/HDMI×2 | |||
音声入力端子 | - | 2RCA(R/L) | |||
音声出力端子 | - | ステレオミニジャック | |||
制御入力端子 | RS-232C/トリガーアウト/USB mini-B | RS-232C/USB mini-B | |||
USBストレージ | - | USB端子タイプA | |||
スピーカー | - | 2W | |||
明るさ(F値) | 2.3~3.6 | 1.58~1.72 | |||
焦点距離(mm) | 22.5~47.2 | 16.9~20.28 | |||
倍率 | 2.1 | 1.2 | |||
投写サイズ(対角) | 30型~300型 | 34型~328型 | |||
3D対応 | フレームパッキング/サイドバイサイド/トップ&ボトム | ||||
消費電力(明るさ切替「高」/待機) | 350/0.24W | 300W/0.28W | |||
同梱品 | 電源コード(3.0m)/自照式リモコン/HDMIケーブルクランプ×2/3Dメガネ一式/取扱説明書など | 電源コード(3.0m)/リモコン/逆さ設置用ゴム足/取扱説明書など | |||
価格 | オープン | ||||
市場予想価格 | 32万円台後半 | 29万円台後半 | 24万円台後半 | 10万円台半ば | 9万円台後半 |
発売日 | 10月 | 8月29日 |
国内/世界No.1シェアの意地見せる
エプソンはプロジェクターの新製品発表にともない、都内で発表会を行った。初めにエプソン販売 取締役 販売推進本部長の中野 修義氏がプロジェクター事業の国内販売戦略について紹介した。
「エプソンのビジネスプロジェクターは、国内シェアがお陰様で18年連続No.1となった(※富士キメラ総研調べ)。昨年は市場占有率が56%まで達したが、セグメント別では、パナソニックが優位性を持つ「高光束セグメント」といった強化・注力するべき分野はまだまだある」(中野氏)とし、更なる成長戦略を進めていくことを説明した。