日本HPとNTTファシリティーズは8月8日、業務提携を拡大し、NTTファシリティーズが提供するHVDC給電システムと、日本HPが提供するHVDC対応サーバの共同提案・販売を開始すると発表した。

HVDC(High Voltage Direct Current:高電圧直流)給電システムは、電力会社からの電力供給から(ICT)機器への給電課程の中で、AC-DC、DC-DCの変換回数を減らすことで、データセンター全体の電源変換効率を向上させる給電システム。

HVDC給電システムは、NTTグループ連携のもと、NTTファシリティーズとNTT環境エネルギー研究所がいち早く研究開発に着手し、技術検討、性能仕様検討だけでなく安全等も含めて国際標準化機関での標準化活動を進めている。NTTファシリティーズでは、HVDC給電の整流装置をはじめ、既存のDC48VやACを入力とするICT機器への給電を可能とするシステムの開発・販売を行っている。

日本HPでは、HVDC給電に対応したICT機器の研究、及び開発を進め、同日よりDC 380V供給に対応したパワーサプライ「HP 1200W CS 380VDCパワーサプライ」の販売を開始。同パワーサプライは、交流モデル(HP製)に比べて入力容量(VA換算)を最大6%程度小さくでき、蓄電池を含めた電源インフラ設備全体のコスト・スペース低減に貢献する。

提携拡大を通じて提供されるHVDC給電システムと対応サーバにより、データセンター全体で約20%の電力削減や、給電設備の電源スペースを最大40%削減することが可能になるとしている。

「HP 1200W CS 380VDCパワーサプライ」の価格は、6万7,200円。対応機器は、「HP ProLiant DL380p Gen8 サーバ」、「HP ProLiant SL6500スケーラブルシステム」、「HP ProLiant SL230s Gen8 サーバ」、「HP ProLiant SL250s Gen8 サーバ」、「HP ProLiant SL270s Gen8 サーバ」となっている。