ビッグデータ:多機能トイレデータを活用した新しい取組み「トイレシェアリング」による社会的インパクト・経済波及効果を推計し、その結果を発表した。

NPO法人Checkは8月6日、明治大学発のシンクタンクであり、日本初のSROI(社会的投資収益分析)による第三者評価を主要事業とする公共経営・社会戦略研究所(以下、公社研)から協力を得て、三重県1市3町(四日市市・菰野町・朝日町・川越町)の ビッグデータ:多機能トイレデータを活用した新しい取組み「トイレシェアリング」による社会的インパクト・経済波及効果を推計し、その結果を発表した。

「トイレシェアリング」とは、だれもが暮らしやすい街づくりを推進するため、自治体や地域の事業者が皆で多機能トイレを貸し出し、地域全体でトイレ情報を共有できる取り組み。

今回、多機能トイレデータの社会的価値を見出すため、公社研の協力で独自のアンケート調査を2013年5月に実施。表明選好法を応用した経済効果の定量化分析をおこなう目的で、「トイレシェアリング」についての認知度、多機能トイレに関する情報を得ることにより、外出の頻度、外出先での滞在時間、外出のための支出額などがどのくらい増加するかを、具体的に回答してもらうよう設計した。

推計した結果、家族1回の外出で、地域に約3千万円の経済波及効果を創出。要因としては、「トイレシェアリング」の実施と多機能トイレに関する情報を得ることで、安心効果が生じ、外出の頻度、外出先での滞在時間、外出時の支出額などが増加するため。

家族と一緒に出かけた先での滞在時間を増やしてもいいか?

推計値は1回の外出という限定的なものだが、年に数回、または都道府県や日本全国で推計すると、「トイレシェアリング:多機能トイレデータ」がもたらす社会的インパクト、および経済波及効果は計り知れない数値を出すのではないかと考えられる。