EMCジャパンは6日、バックアップ専用、アーカイブ専用、またその両方を統合できる保護ストレージ「EMC Data Domain」の新モデルと、仮想環境の統合を実現するソリューション「Avamar 7」、ストレージ環境を管理するソリューション「NetWorker 8.1」を同日より販売開始したと発表した。
「Data Domain」 は、企業が行うすべてのバックアップデータとアーカイブデータを単一の保護ストレージプラットフォームへ統合し効率的に管理することができる。同製品はCPUの性能アップにより、従来製品に比べてバックアップ時間を最大4分の1に短縮。また、これまで2TBまでだった拡張シェルフが、新しく3TBに対応。かつバックアップ・データを長期保存可能にするソフトウェア・オプション「Extended Retention」に対応し、10倍の拡張性を実現する。
「Data Domain」ではNFSを通じて「SAP HANA Studio」からの直接バックアップができる。そのため、SAP HANAのデータベース管理者がバックアップ・プロセスを効率的に管理が可能。そして、「DD Boost for Oracle RMAN」が「Oracle Exadata」および「OracleベースのSAPシステム」をサポートしており、データベース管理者は、バックアップおよび災害復旧を迅速かつ効率的に実現できる。また、OpenText、IBMのアーカイブ・アプリケーションとの統合によって、これまで以上に幅広いアーカイブ・ストレージ環境をサポートする。このような統合を実現し、ファイル、電子メール、SharePoint、コンテンツ管理、データベース・アーカイブといった20以上のアーカイブ・アプリケーションに対応する。
「Avamar 7」は、「Data Domain」との統合が強化され、「Data Domain」にファイル・システム、NDMP、IBM Lotus Notesをバックアップする機能を提供する。この機能により、WANバックアップ、リモートオフィス、デスクトップ/ラップトップは、これまでと同様に「Avamar」にバックアップされるが、ファイルシステムやNDMPなどの大きなデータは、「Data Domain」にバックアップすることが可能になるため、パフォーマンスと拡張性を向上することができる。
また、AvamarでVMwareのVMイメージを「Data Domain」にバックアップする場合、VM Instant Access機能により、「Data Domain」から直接仮想マシンを起動することができる。そのため、緊急時でも2分程度で仮想マシンにアクセスできる。さらにスケジュールも刷新され、24時間365日の運用が可能となった。
「NetWorker 8.1」は、「Data Domain Boost(DD Boost)」のサポートを、SANベースのファイバ・チャネル接続に拡張した。そのため、ファイバチャネル接続でのクライアント側の重複排除が可能となり、VTLベースのモデルに比べて、バックアップ時間を2倍に、またリカバリを2.5倍に高速化でき、テープベースの管理方法は不要になるという。
価格は「Data Domain DD2500」の場合最小構成時で450万円(税別)となり、AvamarとNetworkerの価格については個別見積もりとなっている。 提供時期は、それぞれ2013年第3四半期を予定している。