セルシスは、合弁会社の廈門聯合優創網絡科技有限公司(以下、UNICORN)を介し、同社の人型入力デバイス「QUMARION パッケージ」を中国のグラフィックマーケットへ提供開始した。
「QUMARION」は、3Dキャラクターを操作するための人型入力デバイス。このデバイスの利用により、これまでPCで熟練を要する部分があった3Dキャラクターを操る作業を、ユーザビリティが極めて高いユーザーインタフェースによって操作することが可能となる。UNICORNは、セルシスが開発・提供しているデジタル創作支援サービスを元に、中国のクリエイターに向けたオリジナルのツール・Webサービスを開発・提供しており、このたび同デバイスを中国で展開するにあたり、同デバイスと新たに開発したグラフィックソフトをセットにした「優動漫快速動漫開発解決方案」として販売を開始した。
なお、今回同デバイスを中国市場へ提供開始した背景には、2015年までに文化産業(特にアニメ・漫画・ゲーム産業)の生産額を国内総生産(GDP)の5%超にするという目標を掲げた中国政府のコンテンツ文化振興政策などにより、動漫(アニメ、マンガ)、デザイン系の学校の卒業生が毎年60万人規模で増加しているという状況がある。また、中国の総人口13億人強のうち、動漫市場の消費者は約5億人。年間の市場規模は約1,000億元(日本円で1兆5,000億円)と試算され、さらに動漫関連のキャラクタービジネスの市場規模は、玩具、文具、ゲームなどの売り上げをあわせると数千億元にもなるということだ。