日立ソリューションズ、神奈川県予防医学協会、ファンケルは8月1日、健康サービスの開発に有用なPHR(Personal Health Record)盤の実現に向けた実証実験を開始すると発表した。

PHRは個人健康記録で、PHR基盤とは個人が健康情報を自己管理するための情報システム基盤。

同実証実験は、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区において、横浜市が推進する「個別化・予防医療の実現」に向けた取り組みの一環として行うもので、2014年4月1日から2015年3月31日まで取り組む予定。

実験の主な内容として、「個人が健康維持増進に活用する健診情報蓄積基盤(PHR基盤)の検討」では、年に1回受診する健康診断や人間ドックから得られる健診情報を、個人の同意に基づき健診機関から収集、蓄積する高いセキュリティを前提としたPHR基盤を構築。実証実験では、個人が健診情報を継続的に蓄積し、自身で健康維持増進に活用するために、基盤に必要な要件、個人との同意の取得方法を含めた各機関の連携体制、運用方法を検証する。

また、「健診情報を活用した健康サービスの提供モデルの検討」では、個人が蓄積した健診情報を、自身で健康維持増進に活用するモデルの一つとして、個人の同意に基づいた健診情報の管理を行う。個人は自身で健康サービスを受ける事業者を選び健診情報を開示することで、精度の高い健診情報に基づいて、自身にあったサプリメントの提供販売の健康サービスを受けることができる。その際に、個人の同意に基づいて安全に情報を活用するためのセキュリティや各機関との連携方法、サービスモデルについて検討する。

主な役割として、「本実証実験の企画・運営支援・検討」と「PHR基盤の構築と管理体制の検証」は日立ソリューションズ、「健診機関の連携体制と運用方法の検証」は日立ソリューションズと神奈川県予防医学協会、「健康サービスの提供モデルの検証」は日立ソリューションズとファンケルが行う。