米Googleの共同創設者サーゲイ・ブリン(Sergey Brin)氏の弟、サム・ブリン(Sam Brin)氏がベンチャー企業Butter Systemsを立ち上げた。Androidタブレットを利用した料理メニューや発注管理システムで、ベンチャーキャピタルY Combinatorの出資を受けている。

来店客はタブレットに表示されたメニューから注文したり会計を行ったりでき、直感的なインタフェースや高いカスタマイズ性などが特徴。Eコマースサイトのように発注や取り消しもできる。

給仕係向けのシステムでは、レストランのテーブルごとに顧客が何を注文したのかを表示できるため、注文があったことをすぐに把握できるという。

料理メニューは、リアルタイムで作成や変更などのアップデートが可能。ウェイターなど給仕係が作業を効率よく行うのを支援するもので、給仕係は質の高いサービスの提供にフォーカスできると説明している。Butter Systemsによると、タブレット発注は平均して12%の売上増加をもたらすという。

Butter Systemsの画面イメージ

Butter SystemsのWebサイトによると、サム・ブリン氏はメリーランド大学でコンピュータ科学と物理学を専攻。これまで病院向けに神経科学者用のWebアプリを作成した後、コンシューマー向けに転向し、大手小売り向けのリアルタイムビジネスインテリジェンスプラットフォームの開発を統括するなどの経歴を持つという。

共同創業者でCTOを務めるジョン・リー(Jon Li)氏もサム・ブリン氏と同じメリーランド大学を卒業している。2人はレストランがテクノロジーによってサービスを改善できると感じており、レストラン経営者で友人のメアリー・ヘファーナン(Mary Heffernan)氏の力を借りてButter Systemsを実現したという。

Butter Systemsは現在ヘファーナン氏のレストランで実験的に導入されており、Webサイトで無料トライアルを受付中だ。