日商エレクトロニクスは、ベトナム現地法人の日商ベトナムを通じ、KDDIベトナムとともに南部ドンナイ省のロンドウック工業団地のテナント企業に対し、2013年8月1日よりクラウドサービスを提供することを発表した。

ロンドウック工業団地には、日商エレのIaaS型クラウド基盤ソリューション「Nissho-Blocks」を導入し、団地内のIT管理センターと各テナント企業を光ファイバーで接続した。セキュアかつ高速なIT環境が整ったことにより、テナント企業にサーバサービスとアプリケーションサービスの提供を開始する。また、本サービスのヘルプデスクおよび、その他のあらゆるITニーズに対応する現地窓口として、ITコンシェルジュを同団地内に開設する。

従来の工業団地では、各テナント企業がアプリケーションを導入する場合、自己負担でサーバ環境を構築してアプリケーションのライセンスを購入するか、独自にインターネット回線を契約してインターネット上のサービスを利用するか、いずれかの方法で対応している。前者は初期費用やメンテナンスに負担がかかり、後者は構内専用線に比べて相対的に低速で、セキュリティリスクも大きいという問題点があった。

次世代の工業団地には、旧来のインフラストラクチャ(電気・ガス・上下水道・物流網)に加えて、生産性を左右する条件としてIT環境も含まれており、次世代工業団地の1つであるロンドウック工業団地はベトナム国内で注目を集めている。

ロンドウック工業団地内では、Nissho-Blocksの導入によってクラウドコンピューティングによるITサービスが実現し、テナント企業は自前のインフラストラクチャーを持たずに、必要なときに必要な分だけITサービスを利用できる。また、高速でセキュアな回線に接続でき、保守員常駐の手厚いサポート体制というオンプレミスシステムのようなメリットも享受できるとのことだ。

ロンドウック工業団地では、双日を中心にベトナムに進出する日系グローバル企業が安心して操業できるようなサポート体制を敷いており、日商エレとKDDIベトナムが連携して、各テナント企業を支援するとしている。

サービス価格としては、VPS基本パッケージ(1コア、メモリー1GB、HDD 40GB)で、初期費用は210万ドン(約9,715円)、月額料金が231万ドン(約1万686円)からとなっている。(ドン・円換算は7月30日のレート)