日本電信電話(NTT)は7月29日、ドワンゴと資本/業務の両面で提携することを発表した。NTTがドワンゴ株式を取得したうえで、ニコニコ動画/ニコニコ生放などを対象にNTTとドワンゴで共同研究/共同実験を行っていくという。
今回NTTが取得する1万200株は、全ドワンゴ株式の約5%に相当する。金額にして約50億円。いずれも既存株主のエイベックス・グループ・ホールディングスから購入するという。
そうした資本提携を結んだうえで、両社は、NTTの研究所が有する技術を活用して、「今後も成長が見込まれる映像&ソーシャルサービス分野において、世界に類を見ないサービス・ネットワーク技術のさらなる発展を目指して」、共同研究、共同実験を展開していくという。
現在挙げられている検討テーマは以下の2点。
- サービスやユーザインタフェースの高度化
- サービス利用環境の品質向上
1つ目のサービスやユーザインタフェースの高度化においては、「ニコニコ動画・ニコニコ生放送等における多様な創作、コミュニケーション文化から生まれ続ける大量のデータ(動画、視聴コメント等)に対して、NTTの研究所が持つメディア・UI/UX技術の実証を通じて、サービスやユーザインタフェースの高度化を図る」としている。現段階では、「動画閲覧時の動画検索における高度化」、「新たな動画視聴方法の提供」、「サービスと音声認識技術との連携」といった項目が挙げられている。
一方、サービス利用環境の品質向上に関しては、「NTTの研究所が持つネットワーク・通信サービス品質評価技術やノウハウを用いて、実際のユーザ体感に基づき、サービスの品質をネットワークや端末・アプリケーションなどトータルで最適化することで、高品質なユーザ利用環境の実現を目指す」としている。併せて、将来の拡大が見込まれる映像&ソーシャルサービスの高品質化や低コスト化に必要となるネットワーク技術の高度化に向けた検討を進めていくという。