「自分ブランド」と聞いても関係ないと思う方が多いかもしれない。実名のFacebook、それにTwitterやブログなどのソーシャルメディアが重要になる時代、たとえ会社や組織に属していても、自分のブランド戦略を持っていてもよさそうだ。

とはいえ、いきなりブランドといってもピンとこないかもしれない。Forbesの記事「"自分をブランド"を再考する(Rethink 'Brand You': Find Your Authentic Self)」が、その基本的な考え方と対策を紹介している。

自分ブランドといっても構えることはない。だが、企業のブランド戦略と同じで、土台となる考えやポリシー、あるいは哲学がないとちぐはぐになってしまう。重要なことは「本当の自分」を理解すること。そして、そのブランドと人生がきちんとリンクして、共に育っていくことだ。間違っても、本物の自分じゃない姿を想定してはいけない。

ではどうやって「本当の自分」を定義するか。記事では次の5つのアプローチを挙げる。

自分自身に誠実であれ

シェークスピアの有名な言葉だ。自分の価値を知ること、そして自分の価値に背くような妥協はしないこと。たとえ、妥協の代償として短期的なメリットを得られるとしても、だ。大切なのは一貫性、そして忠実さだ。

自分を大切に

自分を大切にする――精神や心、そして体の健康を考えよう。好奇心を満たすために習い事をする、趣味を持つ、新しい音楽を開拓する、旅行に出かける、なんでもよい。自分を成長させるような活動を続けることで、自分自身、そして自分の方向性がもっとよく分かってくることだろう。

楽しむ

肩をいからせて生きるのではなく、ユーモアや笑いのある人生を送ろう。それが生産性のアップにつながり、自分の周りのコミュニティとの関係にもよい影響をもたらす。余裕のない人は、周囲の人を遠ざけてしまう。人生を楽しんでいる人の周りには、自然と人が集まってくる。辛いときや苦しい状況でもユーモアを忘れずに。ゆっくりと内省できれば自分がもっとよく分かるだろう。

短所を隠さない

完璧な人はいないし、誰もあなたが完璧だとは思っていない。短所や欠点があり、悲観的な気分になることがあり、ちょっと変な部分があってもよい。Steve Jobs氏だって完璧ではなかった。それどころか、気分のムラが激しかったといわれている。自分の才能、特技、そして"欠陥"も理解し、さらけ出してみよう。

なりたいものはなに?

キャリアの道筋を予見できる人はいない。会社や組織がどうなるのか、その中でなにが起こるのかはわからないし、プライベートだってそうだ。それでも、自分がどんな人なのかを理解し、どうなりたいのか、どうありたいのかが分かっていれば、迷いはきっと少なくなる。